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2021.09.23

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「だれにもできない難しいことをやり遂げたい」伊藤美誠 オリンピックを振り返る(第3回)

  • Photo by STARTS

東京2020オリンピックで、卓球・混合ダブルスの頂点に立った伊藤美誠。
「私の活躍が、誰かのために少し役に立っているのかなとすごくうれしかった。オリンピックの影響力の大きさに驚いています」
大会を振り返る伊藤選手の肉声をお届けする(第3回/全3回)。
(聞き手)ニッタクニュース編集 前原麻芳(まえはら あさほ)
Photo by ITTF

 

 

――「オリンピックにまず出る、その次のオリンピックで金メダルを取る」という小さい頃から言葉にしていた目標を、この東京で見事に果たしましたね。
伊藤 「私は、シングルスで金メダルをとるという想いでやってきました。それはかないませんでしたが、先ずは混合ダブルスでとることができたのは現実だし、すごくうれしいことです。
私には、だれにもできない難しいことをやり遂げたい、という気持ちがあります。
勝ち上がっていく難しさという点では、各国・地域の代表枠がオリンピックよりも多くなる世界選手権大会のほうが上になるかもしれません。
そういう大会で、中国人選手に勝って優勝したいという気持ちを強くもって、それをしっかり実現するために、これからも頑張っていきたいと思います」

 

 

――今大会を通じて、オリンピックというものについて感じたことは。
伊藤 「今大会は無観客開催でした。そのせいか、リオデジャネイロオリンピックの時とは違う感覚で、すごくリラックスして臨むことができました。でも、普段とは違い、気持ちは勝手に高まります。高まるけれど、リラックスしているという、すごくいい状態で臨めたと思っています。うれしい気持ちだったり、悔しい気持ちだったりを通り越して、オリンピックの舞台ということもあるかもしれないけれど、最終的には楽しかった。オリンピックだったからこそ、楽しかったのかも。
私自身は自分のために試合をやって、自分のために勝ちたいと思って一所懸命でしたが、『テレビで初めて卓球の試合を視た。すごく楽しかった』『混合ダブルスを観たのがキッカケで、シングルス、団体戦と最後まで観た』『卓球ってこんなに面白いんだ』『試合を観て勇気をもらった』『元気づけられた』といった声をたくさん聞くことができて、私も誰かのために少し役に立っているのかなとすごくうれしかったのと、オリンピックの影響力の大きさに驚いています。そして、1年延期となりましたが、コロナ禍にありながらも、大会を開催していただけたことにとても感謝しています」

 

 

 

――ありがとうございます。最後に、今後の抱負を。
伊藤 「私は、あまり遠い先でない、近いところで目標を立てるのが好きというか、自分に合っています。オリンピックが終わって1番に目標を立てたのが11月に開催される世界選手権ヒューストン大会です。シングルスで目の前の1試合1試合を勝ち抜いて、中国人選手を倒して、勝って終わりたい。やり遂げたいと思っています」

 

 

■伊藤美誠 ITO Mima プロフィール

2000年10月21日生 静岡県磐田市出身

所属 スターツ

戦型 右利き シェークハンド攻撃

伊藤美誠オフィシャルサイト