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終わってみれば決勝の明徳義塾戦も1ゲームしか落とさず、女子学校対抗で4年連続21回目の優勝を果たした四天王寺。
決勝ではトップから、小柄な梅村がファイトあふれるプレーでチームに流れを呼び込んだ。一方、明徳義塾の三村は出足からプレーが硬く、持ち前のクレバーな両ハンドの球さばきが見られない。サービスミスも多く、この1番で四天王寺が完全にペースをつかんだ。
2番橋本は、左腕の熊中にゲームカウント1ー1の1ー5とリードを許した。熊中は強打のミスを避け、正確なループドライブを橋本のフォアに集め、カットの変化を小さくしてラリーを優位に展開した。しかし、橋本は2ー6のビハインドから、驚異の8点連取で10ー6。フォアサイドのボールもバックカットで相手のフォアに揺さぶったり、バックサービスでエースを取るなど、多彩な技術で逆転し、第4ゲームも2ー1から一気に8ー1まで離して勝負あり。
3番ダブルスは第2ゲーム終盤の競り合いで、熊中/小脇も12ー11とゲームポイントを奪ったが、梅村/塩見(真)は14ー13の4回目のゲームポイントで、塩見の上回転のロングサービスがエース。守備力が高いからこそ、この場面で出せるサービス。塩見のフォア表、梅村のバック表のブロックとツッツキで相手のミスを誘いながら、要所では梅村のフォアストレートへの攻撃が決まり、第3ゲームは6ー0と突き放して11ー1で決着をつけた。
試合後、明徳義塾の佐藤利香監督はこう語った。「相手はすべて格上の選手なので、こちらは向かっていかなければいけない。でも1番で三村と相手の梅村さんで、気合いの違い、『絶対勝つんだぞ』という思いの違いが出た。『絶対にやってやる』というやる気、チャンピオンクラスの選手にはやっぱりそれがある。うちにも、『向こうは強いんだ』じゃなくて、食ってかかるような気持ちがあれば、相手だって人間だから受けの姿勢が出てきたはず。そこが足りない部分だった」。
王者にしてなお挑戦者。四天王寺の強さをまざまざと見せつけた女子学校対抗決勝だった。