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倉嶋洋介監督
「やはり中国選手のドライブに慣れるまで時間がかかってしまうというか、それに対応出来なかったと思います。そのボールを出すのにもああいったパワフルな選手でないと出せないですし、ドライブの対策は非常に難しいなと感じています。
水谷はボールに慣れる時間がやはりかかったというのと、どこに打ってもカウンターをされてしまうので、もう少し台上勝負で優位に立ったりとか、自分から先手を取って厳しいボールを送ったりしないと、先手を取られる展開もつないだボールに対しても厳しくきます。水谷の後陣でのプレーに関しては、水谷曰く前でブロックできないということでした。ブロックしていても連続攻撃をされてしまうので、後ろに下がって引きあうしかないという感じだったので、彼はそういう作戦を取りましたが、下がってもなかなか点数は取れないなという感じでした。
吉村に関しては、僕や水谷は中国オープンでこういった歓声には慣れているのですが、若い選手はまだ慣れていないので、集中しきれなかったり、音がうるさすぎてサービスのタイミングがわからなくなってしまったりなど、アクシデントがありました。相手も世界チャンピオンですから、どれだけ思い切ったプレーができるかと期待していたので、もう少し自分の特徴を出せればよかったと思いますし、それをさせてくれないのが相手の素晴らしいところだと思います。
大島はあれぐらいの勝負はいつもします。ですから、もう少し経験が必要だと思います。しかし、準決勝から決勝に向けて自分をコントロールする試合ができたので、そこは評価したいと思います。吉村や大島はこういった経験は滅多にできないので、今大会がいいステップになって大きく飛躍してほしいです。
39年ぶりに決勝進出したことは素晴らしいことで、選手がよく頑張ってくれました。ただ、今の気持ちは負けたという悔しい部分と中国に対して今後どういうふうにやっていったらいいのかという思いなど、複雑な考えの方が今は大きいです。
中国とやるときはタフな試合をしなければならないということで、もっと気持ちで向かって行く部分と平常心で戦う部分と、サービスレシーブでなるべくいいサービスを出して優位に立てるような試合をしたいです。また、中国選手のドライブに対しての対策とカウンターは必ず打たれますので、カウンターに対しての対策が必要です。ブロックをするのか、もう一度カウンターをするのか、高いレベルの技術力が今後要求されるのではないかと思います。
収穫は吉村と大島の若い二人がいい経験を積めたことです。世界の舞台でも戦えることが証明されました」
水谷隼
「初めて世界選手権の決勝で戦って、非常にいい経験となりました。中国選手も緊張していたと思いますが、その中でもすごいパフォーマンスをされて、ワールドツアーでもたくさん試合をしていますが、特に今日の中国選手のパフォーマンスはよかったと思います
試合の前は緊張しましたが、試合に入ったらやるしかないという感じでした。思ったよりは緊張はしませんでしたが、声援がすごくて一本入っての盛り上がりとかは今までに経験したことのない感じだったので、準決勝とはまた違う雰囲気だったなと思いました。
先に自分から仕掛けられていたとは思いますが、そのボールを狙い打たれて、そのボールに最後まで対応出来なかったのが、大きな敗因だと思います。あそこでカウンターされたボールを一本でもつなぐことができれば、ラリーになったと思いますし、自分の得意な展開に持ち込めたと思いますが、その相手に一本打たれたボールが最後まで対応できず、点数がとれなかったです。台上ではチキータや長いボールに対してもアグレッシブに攻められたと思いますが、逆に強く攻めた分、倍の力で返ってきたので、普段と違う自分のプレーをした分、対応ができませんでした。しかし、ああいうプレーをもっとしていかないと勝てないと思いますし、今日はいつもよりはアグレッシブなプレーができたと思いますが、もっとアグレッシブなプレーをしていく必要があると感じました。
中国人選手は最初から最後まで無駄がなく、付け入る隙がなかったです。最初からリードされてしまって僕が追いつくような展開だったので、最初リードしたかったです。
初戦から決勝まで思ったプレーは全然出来なかったです。持っている3割しか出せなかったです。結果も自分のプレーもあまり満足はしていません。
みんな同じ条件ではありますが、会場の環境に慣れるのは難しかったです。最後まで対応出来なかったと思います。
今回の負けたポルトガル戦、中国戦を振り返りながら自分のよかったところ悪かったところ、そして中国香港やイングランド戦で勝負強いところを見せられたなど、良い部分悪い部分があるので、見直して改善したり伸ばして行ったりしたいです。銀メダル以上行けば五輪でのメダルの可能性もあると試合前に言っていたので、今回の結果を受けて可能性が出てきたと思います」
吉村真晴
「非常に多くの観客がいる中で、試合ができることが楽しく思えて、そのなかで緊張もありましたし自分の思うようなプレーができなかったところがまだまだあったので、そういったところを今後見直したいです。今回経験できたことは大きな収穫だと思います。また、プレーにおいてもサービスレシーブは向上が見込めるので、今後も強化していきたいです。
大きな声援もありましたし、団体戦ということもあって、全く隙がないですし、凡ミスも少なくて、徹底した戦術というものがあったと思います。自分が打ったボールも冷静に対処してきて、ボールの威力にもまだまだ対応できていなかったです。練習をするのは難しいですが、今回経験できたことはよかったです。今後はプロツアーなど上位で直に中国選手のボールを受ける機会を自ら増やしていくために強くなって、中国と同じポジショニングで戦えるように一日一日を大切に取り組んでいきたいと思います。
馬龍選手とは初対戦でしたが、サービスは効いていませんでしたし、サービスというサービスを出せていませんでした。中国選手に対して台から出るようなサービスは相手にとってチャンスボールになりますし、それは自分の悪い部分です。もっと出していきたかったのですが、打たれるのが怖くて途中でアップダウンでない普通のサービスに戻してやられてしまった弱気な部分があったので、自分ができることはアップダウンサービスからどんどん仕掛けていくことなので、それをやらないと勝てないので、サービスの精度を上げること、そして今一度中国に対して、もっとアグレッシブにやっていく必要があると思います。
世界卓球で多く出場する機会をもらえたのは、大きいことですし、そこで勝ち星を得られたのはよかったと思います。オリンピックまでにやるべきことが多いですが、強くなってチームの絶対的な1点、2点につなげられるような存在になる必要があると思います」
大島祐哉
「準決勝よりは自分のプレーができたかなと思います。しかし、まだまだ中国選手との差は大きくあると思いますし、これからもっと自分を高めていかなければならないとこの決勝戦で感じることができたので、この経験を活かして次のステップに進んでいきたいと思います。
張継科選手とは3度目の対戦となりましたが、いつもと同じ負け方に結局はなっているように感じました。毎ゲーム5-5、6-6まではしつこくついていって、いい展開になりますが、そこからの自分の精度の低さや技術のなさ凡ミスが出てしまうので、中盤以降の戦い方や、終盤にどうやって中国選手から取っていくのかというのを考えていかなければと感じました。
今日の手応えとしては、少しはバックハンドの技術の向上は見られましたが、結局最後にミスをしているのはバックハンドなので、そこを中国選手は見逃さずに徹底して突いてきたと思います。
チキータに関しては、僕が良いチキータをしたときはよかったのですが、7、8割のチキータをしたときはすかさず狙ってこられましたし、その後の展開もよくなかったです。やはり、7、8割のチキータをするくらいなら、ストップや違う戦術もあったのかなと思います」