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村上恭和監督
「伊藤と石川は第1ゲームを取る展開だったし、中国は今回の方が青ざめていた。中国は今回すごく警戒した考えられないオーダーでした。現在一番強い丁寧を3番に出したのは信じられないです。そして、李暁霞と朱雨玲を出すか迷っていたようですが、それで李暁霞をエース使いしたことには驚きです。どう見ても力は落ちているし、今大会一番調子が悪いのは李暁霞でしたから。一度対戦した相性だけで考えてきたということで、それだけ警戒していたのだと思います。
中国は、パフォーマンスとは思いますが、監督もラブオールの1球目から立ち上がって声を出していました。これは決勝だけでしたね。それまではずっと静かにしていましたから。日本は強敵だなと思っているようなガッツポーズでしたね。選手も各々1点取ったときの表情がオリンピックで戦っているような本気度を感じました。
石川は男子とやっていますから、ネットプレーも対等にやりあえたし、速いボールも回転あるボールもよほどストライクゾーンに来ない限り返せるようになっていたので、そこは成長したと思います。また、サービスに変化があるので、それに戸惑っていたと思います。レシーブは種類がなくて、アップサービスがフォア前に来るとツッツキするか強く打つしかないので、やはりチキータでいくとかバックで取るなど、考えていかなければなりません。ラリー派ですから、男子の水谷のように、種類をたくさん持たないと相手に3球目を狙われてしまいます。理想はストップレシーブをするのがいいですが、相手は台上が下手なのでストップレシーブをさせないように上回転を出してきました。それに対してストップ技術を高めてストップするか、フォアへのレシーブは一回しかできなかったので、種類を増やしていかなければいけませんね。それができれば中国にも勝てると思います。
石川が2-0リードの9-9でエッジをされて取れませんでしたが、あのときはもっとアップサービスを出せばよかったですね。李暁霞は、ツッツキは得意ですから。また、エッジではなくても深く入っていたので、石川のフォアドライブは返されていたと思います。勝負となるとフォアで回るのは良いところでもありますが、中国のブロックを破るには次の準備のためにも両ハンドでいくべきだったと思います。
大舞台で一番不安だった伊藤が一昨日も頑張りましたし、今回も落ち着いてできていたので、リオ五輪に向けて楽しみです。伊藤と丁寧の試合は、丁寧の回転力に対応できませんでした。最初は速いボールできていたので、ポンと返せていましたが後半はすごく回転をかけた遅いボールできて、これは伊藤が一番苦手なボールでコントロールがしづらいのです。これが伊藤の次の課題です。いい勉強をしたと思います。
福原はラバーが慣れられているので効かないし、サービスも効かないので、オーダーを工夫して戦うしかないです。
決勝の観客の大歓声に関しては、福原は慣れているけど、石川は心配しました。予選リーグのドイツ戦でも観客に向かって「シーッ」とやるような仕草もしていましたが、本人はあれを反省していて、『私が鍛えられていない。2度とああいうことはしません』と話していましたし、決勝では大騒ぎのなかでちゃんと自分のプレーができていましたから、成長したと思います。
福原愛
「予選リーグからすごく厳しいドローでしたが、みんなで力を合せて決勝まで進むことができ、中国に勝つつもりで準備をしてきたので、今日も力を合せて精一杯頑張ったのですが、負けてしまってすごく悔しいですし、残念です。しかし、リオ五輪に向けてたくさんの課題が見つかったので、またしっかり練習をして、中国と対戦するときに頑張りたいと思います。
銀メダルを獲ることはできましたが、納得のできる試合が何試合あるかと考えたら、ないと思いますし、ロンドン五輪が終わってからずっと銀メダルが続いた中で、一番悔しい銀メダルです。このままではリオ五輪でまた納得のいくプレーができないのでは、という思いがすごくあります。
丁寧が前半に出てくるのを予想していたので、丁寧か李暁霞の対策をしていましたが、実際は劉詩雯だったので、少し驚きました。もう少し、3球目で攻めるべきだったと思います。前回対戦したときは、自分が攻めすぎて凡ミスが目立ったり、相手にとってボールの距離がちょうどいい感じに見えたりしたので、今回はいろいろ混ぜながらやってみたのですが、途中からもう少し攻めた方がよかったと思います。第1ゲームは0-6でリードされてしまいましたが、一球目から相手は攻めてきましたし、私に攻めさせる隙を与えてくれなかったので、反省したいと思います。
今回、世界選手権では初めてキャプテンを任命されました。キャプテンらしいことができたかというと、たくさん疑問点が残りますが、みんなが私のことをキャプテンにしてくれたような大会だったので、みんなに助けてもらって決勝に進むことができました。リオ五輪では、この借りをみんなに返せるように準備したいと思います。
石川佳純
「今回は厳しいドローのなか、みんなで一戦一戦頑張って、中国選手と対戦できることを楽しみに対策練習を積んできたので、負けてしまったのはすごく残念ですが、今までのなかで一番いいプレーができたので、リオ五輪にむけていい宿題をもらいました。
技術というよりは最後の攻める気持ちが足りなかったと思います。大事な場面でのやり方というのは反省して次に生かしたいと思います。効いたのは早い攻めだと思います。早い段階で攻めることができたので、それが得点につながりました。
第3ゲームは勝てば勝ちでしたが、そこまで意識はしていませんでした。レシーブがやはり弱気になってしまったのが良くなかったと思います。また、9-9で勇気を出して回り込んだのですが、エッジだったのでそれはしょうがなかったです。
良いところはたくさんあったと思うので、悪いところだけを反省するのでなくて、良いところももっと伸ばして、もっともっとリオ五輪で使えるようにしてきたいです。前回大会と同じ相手で、前回と比較すると、この2年間ですごく成長できていると思いますが、今日は勝てた試合だったと思うので、よかったとは言えません。しかし、次のためにいい宿題をもらったので、帰ってまた鍛えたいと思います。自信はついたのでリオ五輪で勝てるように頑張ります」
伊藤美誠
「苦しい試合が何試合もありましたが、みんなで乗り越えられました。
中国人選手と対戦することだけを意識してやってきたので、対戦できたことは良い経験になりましが、負けてしまったことはすごく悔しいです。リオ五輪に向けて課題をもらったと思います。
決勝は緊張しませんでした。中国人選手と対戦するときに緊張していてはダメだと思います。
丁寧選手に対しては、私のミスが少なかったというのもありますし、相手も最初はやりづらかったと思うので、ミスもありました。第2ゲームからはしっかり回転をかけて入れてくるようになったので、工夫して返されると対応しづらくなりますし、なにかしようとしてもミスが増えて、頭のなかがぐちゃぐちゃになってしまって、1種類のボールしか打てなくなってしまったので、2ゲーム目は無理してしまったかなと思います。
今大会は、いろいろな面で成長できたと思います。北朝鮮戦では精神面もそうですが、体力面が成長したと思います。今までだとカットマンとやると体力切れで負けてしまうことがありました。また、レシーブミスが少なくなりました。サービスレシーブや3球目攻撃が良くなったと思いますが、そこを高めていかないといけないと思うので、変わらずにしっかり高めていきたいと思います。
また、パワーのあるボールに対してはよくなってきたので、回転量の多いボールに対して何かできたらいいと思います。最後の方はずっとオーバーミスばかりしてしまいました。
今大会、5人で戦えたことは楽しかったです。みんなで力を合わせて、本当にチームワークがよかったですし、もうちょっと一緒に試合したいという気持ちがあります。
福原さんも石川さんも的確なアドバイスをしてくださって、リオ五輪でもそういう感じになると思いますし、私からアドバイスをすることも必要になると思うので、そういう人の試合を観られるようにしていきたいです。なかなか難しいことなので、そういうことも大事だと思います。自分が苦しいときや負けた後も声をかけてくださって、『思い切って頑張って』という言葉が心に響きましたし、自分にも言い聞かせたので、苦しいときに助けてくれる先輩だと思いました」