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昨年度の全日本選手権で54年ぶりの3冠を達成した石川佳純。その活躍は日本だけでなく、11月に行われたワールドカップ・仙台においても、史上初となる銀メダル獲得など活躍をしていた。
石川は、年末年始と休まず練習、年が明けた1月に石川と会う機会があった。その時の表情が、充実した練習が出来ている表情であった。
全日本選手権開会式。前回大会優勝の石川が皇后杯を返還し大会がはじまる。シングルス初戦、ランク決定戦を、さすが、と思わせるプレーで勝利する。そしてベスト8決定戦。宋恵佳(中国電力)に1ゲームをジュースで取ると、2ゲーム目を落としてしまう。3ゲーム目も接戦となるが、質の高いプレーで勝利するとゲームカウント4-1で勝利をする。続く、カット主戦の佐藤瞳(札幌大谷)に対しても、強ドライブ、浅いループドライブと、経験を活かしたカット攻略で勝利をする。卓球専門誌記者、周囲の卓球愛好家からも「あのカット打ちは完璧だ」と言わしめたほどである。
準決勝は加藤杏華(十六銀行)と対戦。加藤は、福原(ANA)、早田(石田卓球ク)に勝ち上がってきた実力者であるが、石川は完璧な戦術で、加藤の挑戦を跳ね除け、決勝に進出する。
迎えた決勝。石川は3連覇に挑戦する。相手は平野美宇(JOCエリートアカデミー)世界ランキング18位の実力者である。第1ゲームの0-0。石川のサービスからの3球目攻撃が決まる。さすがの1本に会場からは大きな拍手が起きる。途中、カメラのフラッシュが何度もタカれ、平野のリズムを崩すが、経験豊富な石川は動揺せず、自分らしさのプレーを披露する。
石川がゲームカウント3-0とリードし迎えた4ゲーム目。平野が思い切りの良い攻撃を見せて1ゲームを奪う。5ゲーム目も平野のペースで進み、9-4とリードする。しかしここからが石川の真骨頂。経験の違いを見せる。
「リードされましたが思ったよりも焦らず1本ずつ冷静にプレーすることができました」と話したように、10-9と逆転する。そして迎えた石川のマッチポイント。平野のサービスをフリックし、ラリー戦となる。石河は左右にボールを振り、最後はバックハンドで平野のフォアハンドをつく。石川の回転のかかったバックハンドドライブに、平野はオーバーミスをしてしまう。この瞬間3年連続4回目の優勝が決まった。
「全日本選手権を優勝することができて良いスタートが切れたと思います。すぐに、世界選手権。そして夏にはリオオリンピックが行われます。もっともっと実力をつけて、活躍できるように頑張ります」と話してくれた。
石川は常々「挑戦」「思い切って」という言葉を使う。守りに入らず、攻めの姿勢は、石川のプレースタイルだと感じる。今回の全日本の優勝で4回目の優勝を決める。今回の優勝も、守りに入らず攻めの姿勢を見せたからこそ獲得できたタイトルだと感じた。
チャンピオンこそ、最強の挑戦者。
石川佳純に似合う言葉である。