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昭和22年創刊、この5月に800号を迎えたニッタクニュースのバックナンバーから編集部がピックアップしてお届けするページです。
東京2020での活躍が期待される、今や「世界の石川」が、「日本の顔」に躍り出た初々しい瞬間を振り返ります。
石川佳純、サービスとフォアハンドドライブが冴えた!!
女子単準決勝。大会随一の注目を集めた石川佳純(ミキハウスJSC)と福原愛(ANA)の対戦。得意のバックハンド攻撃で勝負に出た福原に対し、石川は緩急をつけたラリーでミスを誘う。ペースを掴んだ石川がゲームカウント4-1で勝利し、決勝へ。
決勝の相手は、中学校2年生の時に敗戦した藤井寛子(日本生命)。今回は、サービスの組み立て、戦術が良く、リズムを掴み、最後は思い切って攻めた石川が勝利し、初の皇后杯を手にした。
「おじいちゃんに元気になってもらいたかったので、絶対に優勝しようと思いました。最初は全国大会に出場できればいいな、と思っていたのですが、優勝することができて嬉しいです」と記者会見で涙を流した。強いだけではなく優しい選手である。
※所属・年齢は大会当時のもの
<女子単>
準決勝 石川佳純(ミキハウスJSC)4(7,-10,3,4,9)1 福原愛(ANA)
藤井寛子(日本生命) 4(-6,5,5,4,6)1 藤沼亜衣(日立化成)
決勝 石川佳純 4(10,9,7,9)0 藤井寛子
石川佳純選手
<その他、種目優勝者>
男子単…水谷隼(明大)
男子複…松平健太・丹羽孝希(早大・青森山田高)
女子複…藤井寛子・若宮三紗子(日本生命)
混合複…瀬山辰男・坂本夕佳(中大)
男子ジュニア…丹羽孝希(青森山田高)
女子ジュニア…三宅菜津美(就実高)
※所属は大会当時のもの
~こぼれ話~
優勝の秘訣は用具にあり!?
女子シングルスで優勝した石川選手。使用していたラバーは、ファスタークG-1。現在でこそ人気ラバーのG-1だが、当時、使用している選手が多いとは言えませんでした。
繊細なタッチを必要とする卓球。特にトップ選手は、硬さや厚みにこだわりが強い傾向があります。「厚み、硬さ、同じものを全日本までにできるだけ用意して欲しい」と連絡が入り、1試合ごとにラバーを調整していたことを今でも覚えています。
そして、石川選手の優勝をきっかけに、G-1は大ヒットの道を歩み始めました。(W)