第74回国民体育大会を振り返る(2019年12月号から)

気持ちの入ったプレーでチームを牽引した平野友樹（山口県）
ミスが少なく、粘り強いプレーをみせた加藤杏華（岐阜県）
精度の高いプレーで全勝の活躍をした戸上隼輔（山口県）
中学生ながら威力ある両ハンド攻撃が光った横井咲桜（大阪府）

昭和22年創刊、800号を迎えたニッタクニュースのバックナンバーから編集部がピックアップしてお届けするページです。

昨年の国民体育大会（国体）卓球競技は、9月28～10月2日に茨城県・日立市池の川さくらアリーナで行われ、天覧試合もあり、注目を集めた。国体は都道府県対抗で行われ、冬季3競技（スケート、アイスホッケー、スキー）、本大会37競技を通して実施した正式競技の競技得点と参加得点の合計により、男女総合成績第1位に天皇杯が、また、女子総合成績第1位に皇后杯が授与される。各都道府県の威信をかけた一大イベントである。卓球競技は成年男女、少年男女の計4種目で開催される。

第74回国民体育大会の結果はこちら！

成年・少年男子ともに山口県が優勝！

【成年男子】
　決勝は山口県と愛知県が対戦。トップで平野（山口県）が闘志あふれるプレーで髙見に競り勝つ。２番の有延（山口県）の豪快な両ハンド攻撃が光り、続けて勝利。山口県が優勝に王手をかける。3番は木造（愛知県）が打点の早い攻撃で沼村を下す。しかし、4番で平野が田中とのフルゲームの接戦を制し、山口県が2年連続の優勝を決めた。

【成年男子決勝スコア】
山口県　3-1　愛知県
〇1平野友樹　3（-9,4,8,8）1　髙見真己
〇2有延大夢　3（10,3,-14,7）1　田中佑汰
×3沼村斉弥　1（6,-9,-7,-10）3　木造勇人
〇4平野友樹　3（-12,12,-8,6,6）2　田中佑汰
　5有延大夢　----　髙見真己

【少年男子】
　決勝は成年男子と同様に山口県と愛知県が対戦。インターハイ決勝の愛工大名電対野田学園と同じ組み合わせとなった。トップで戸上（山口県）が精度の高いプレーで曽根に勝利。2番では篠塚（愛知県）がしなやかなプレーとコースを突いた攻撃で、宮川にストレートで勝利。続く3番も横谷（愛知県）がパワフルな両ハンド攻撃で今泉を下し、王手をかける。しかし、4番で戸上が篠塚に勝利。ラストの5番で宮川と曽根が対峙。両者一歩も譲らず、フルゲームの接戦になるも、宮川が気持ちを全面に出したプレーで勝利。成年男子に続き山口県が栄冠を手にした。

【少年男子決勝スコア】
山口県　3-2　愛知県
〇1戸上隼輔　3（5,6,4）0　曽根翔
×2宮川昌大　0（-8,-5,-10）3　篠塚大登
×3今泉　蓮　0（-4,-9,-5）3　横谷晟
〇4戸上隼輔　3（4,10,3）0　篠塚大登
〇5宮川昌大　3（4,-11,9,-7,7）2　曽根翔

成年・少年男子優勝　山口県（前列右から今泉、宮川、橋津監督、戸上、松田、後列右から阿部監督、有延、沼村、平野、千葉）

成年・少年男子準優勝　愛知県（前列左から今枝監督、篠塚、横谷、曽根、後列左から鬼頭監督、髙見、木造、田中）

【成年女子】
　決勝は岐阜県と広島県が対戦。トップで安藤（岐阜県）が変化の分かりづらいサービスから積極的に攻撃を仕掛け、先取点を挙げる。２番で加藤（岐阜県）がミスの少ない、粘り強いプレーで宋に勝利する。３番で徳永（岐阜県）が庄司のカットを上手く攻略し、岐阜県が7年ぶりの優勝を果たした。敗れた広島県は3年連続の準優勝となった。

【成年女子決勝　スコア】
岐阜県　3-0　広島県
〇1安藤みなみ　3（-5,6,-9,5,10）2　成本綾海
〇2加藤　杏華　3（-7,-12,6,7,7）2　宋恵佳
〇3徳永　美子　3（5,-8,5,9）1　庄司有貴
　4安藤みなみ　----　宋恵佳
　5加藤　杏華　----　成本綾海

成年女子優勝　岐阜県（左から伊藤監督、加藤、安藤、徳永）

成年女子準優勝　広島県（左から松岡監督、成本、庄司、宋）

【少年女子】
　決勝は大阪府と茨城県が対戦。トップで出澤（茨城県）が地元の大声援を受け、先取点を挙げる。２番は皆川（大阪府）が小野に勝利し、３番で高橋（大阪府）が小林をストレートで破る。4番は皆川と出澤が対峙。出澤の変化のあるボールに苦しむも、皆川が対応力の高さをみせて勝利。大阪府が2年ぶりのチャンピオンとなった。敗れた茨城県は初の準優勝となった。

【少年女子決勝　スコア】
大阪府　3-1　茨城県
×1横井　咲桜　0（-17,-4,-6）3　出澤杏佳
〇2皆川　優香　3（5,-5,6,5）1　小野日花里
〇3高橋あかり　3（5,8,4）0　小林莉歩
〇4皆川　優香　3（6,9,-7,9）1　出澤杏佳
　5横井　咲桜　----　小野日花里