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新型コロナウイルスの影響により、大会の中止や延期を余儀なくされたが、徐々に再開のニュースが届きはじめている。
様々な困難のなか、参加者の想いを大切に、開催にこぎつけた鳥取県高校総体の代替大会を紹介。鳥取県高体連卓球専門部委員長の寺垣智文先生にお話を伺った。
鳥取県高等学校総合体育大会(代替大会)
6月14日 倉吉体育文化会館
主催:鳥取県高等学校体育連盟
寺垣智文
鳥取県高等学校体育連盟卓球専門部委員長
鳥取西高校
不安と隣り合わせだったが、3年生のためになんとか開催を
新型コロナウイルスにより、春の県大会と県高校総体が中止となりました。4月30日に全国高体連卓球専門部より「卓球に関わる高校生のために何かできることはないか検討が必要」、全国高体連からも「安全に部活動が実施できる状況となった際には、各地域の実情を踏まえ最終学年生徒の大会設定などについて検討・配慮をお願いする」と、今後の対応が示されました。私自身、3年生の担任を受け持っていて、生徒の中には卓球部員がいたこともあり、「なんとか大会をやってあげたい」という思いがありましたが、県からは対外試合の自粛要請を受けていたため、練習試合もできない状況でした。ただ、いつでも再開できるよう、県内の顧問の先生方には3年生が参加可能な時期のアンケートを取り、準備を整えていました。
そんな中、5月中旬に、平井伸治県知事の「3年生のための記念になるような大会を」との声明があり、県高体連に問い合わせをしたところ、6月13日から開催可能との確認が取れました。すぐに会場を探し、運よく6月14日に中部地区の県内から集まりやすい体育館の確保ができ、開催を決定しました。大会再開に向けて嬉しさもある半面、既に引退を決めた3年生もいることやコロナウイルスに罹らない保証はどこにもなく「果たして本当にやってもいいのか」という葛藤もありました。
しかし、エントリーした3年生は全員参加、さらに、県高体連の全面的なバックアップがあり開催にたどり着くことができました。
様々なガイドラインを参考に感染予防対策を徹底
開催にあたり、日本卓球協会や国際卓球連盟、スポーツ庁が提示しているガイドラインを参考に、当日は入場の際の検温実施や入退場のたびにアルコール消毒を促すよう徹底しました。また、選手は辛かったでしょうが、応援も含めて発声厳禁としました。さらに、チェンジエンドや握手もなし、ボールも選手それぞれが一球ずつ準備し、互いにボールを持つことのないよう配慮しながら行いました。すでに普段の練習から対策を行っている学校もあり、皆さんがとても協力的で助かりました。
いずれは全学年のチャンピオン大会の開催を
本来であれば、全学年を対象とした大会を開催したかったのですが、その時点では“100人まで”という制限があったため、3年生のみの大会となりました。新しい環境でまだスタートを切ることもできていない1・2年生には申し訳ない気持ちでいっぱいですが、県卓球連盟にも協力を仰ぎながら、いずれ今年度の全学年のチャンピオンを決めるような大会が開催できるようになることを願っています。
【大会結果】
▼男子シングルス
準決勝
北中春丞(倉吉東) 3(-14,11,-4,2,9)2 竹内瑠聖(米子松陰)
伊藤陸(倉吉西) 3(11,7,-7,-9,7)2 宅見悠杜(鳥取敬愛)
決勝
伊藤陸 3(9,10,-8,5)1 北中春丞
左から、1位伊藤(倉吉西)、2位北中(倉吉東)、3位宅見(鳥取敬愛)、3位竹内(米子松蔭)
▼女子シングルス
準決勝
内海朱音(鳥取敬愛) 3(4,10,6)0 相見萌恵(鳥取商)
村口舞紘(鳥取商) 3(8,8,-8,4)1 世古莉衣香(鳥取敬愛)
決勝
内海朱音 3(3,6,7)0 村口舞紘
左から、1位内海(鳥取敬愛)、2位村口(鳥取商業)、3位相見(鳥取商業)、世古(鳥取敬愛)