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Tリーグプレーオフファイナル男子が2月26日、東京都・アリーナ立川立飛で開催された。
ファイナルの対戦カードは、レギュラーシーズンを終盤に僅差で逆転し1位で臨んだ木下マイスター東京(KM東京)と2ndシーズンに引き続き2位の琉球アスティーダ(琉球)。
開幕戦では2連覇中のKM東京が琉球に4-0で完全勝利という幕開けとなったが、最終決戦は琉球が3-0の完封勝利で幕を閉じた。
KM東京は水谷隼が首の怪我で欠場となり、4番に張本智和を置くオーダー。対する琉球は、「攻撃的というよりはバランス重視」(張一博監督)のオーダーで臨んだ。
トップは、木造勇人/吉村和弘と田添健汰/及川瑞基。第1ゲームはKM東京ペアが出足から息の合ったプレーを見せて先取。しかし、第2ゲームから木造のチキータレシーブが要所で効き、さらに出足にミスが見られた吉村の攻撃も安定感を見せる。最後は木造が先手を取って、吉村がキレのある両ハンドドライブで決めるパターンが光り、逆転勝利。
トップで勝利し、勢いづけた木造勇人(左)/吉村和弘最後は両者のキレのあるドライブが光った
序盤は連続攻撃が決まり先制したが、僅差で敗れた田添健汰(左)/及川瑞基
2番は、戸上隼輔と大島祐哉が対戦。序盤から見ごたえのあるラリーの応酬となる。ピッチの速いバック対バックから先に仕掛けた大島が得点を重ね、2対1とリード。大島はフォア前とバックへのロングサービスを織り交ぜて、戸上の得点源となるチキータを封じたが「戸上の持ち味は攻撃力。思い切って振り切れ」とベンチでアドバイスを受けた通り、積極的な攻撃で最終ゲームへ持ち込んだ。
6-6から始まる最終ゲームでは、戸上が攻撃の手を緩めることなく、思い切ったプレーで押し切って勝利し、琉球が王手をかけた。
「チームに貢献できるかプレッシャーで眠れなかった」と語った戸上隼輔だが、持ち前の鋭いバックハンドがさく裂し、見事期待に応えた
大島祐哉は積極的なフォアハンドで戸上を追い詰めたが、最後は一歩及ばなかった
琉球の初優勝がかかる3番はキャプテンの吉村真晴にかけられた。対するは全日本チャンピオンの及川瑞基。吉村は緩急をつけたプレーで及川を翻弄。及川はなかなかタイミングをつかめず、自分のプレーをさせてもらえず、吉村が2ゲーム連取。しかし、徐々に慣れ始めた及川が反撃開始。正確なブロックとカウンターで吉村を振り回し、2対2のタイに。
「4番の張本に回したくない気持ちはあった」と吉村。戦術転換をして攻めの姿勢を見せた。台上から先手を取っていた及川に対し、吉村は大きなラリーに持ち込んで優位に立ち、相手にペースを握らせることなく11対7で勝利。琉球の初となる年間チャンピオンが決定した。
決勝点を挙げた吉村真晴。「1・2ゲーム目はいい形で試合することが出来た。3・4ゲームは及川選手の攻めに受け身になってしまった。5ゲーム目は自分の卓球をすることを心がけた」と自信のゲームを振り返り、「レギュラーシーズンでは、感じることの出来ないプレッシャーやドキドキ感がファイナルではあった。国内の試合でこんな緊張感を感じることはない。
世界選手権・オリンピックの団体戦に似たような緊張感だった。勝って涙することはなかなかないこと。最高な気持ちだった」と優勝への想いを語った。
厳しいコースへのブロックやフットワークを生かした攻撃が光ったが、惜しくも4番に繋ぐことが出来なかった及川瑞基
就任から2年目となる張一博監督は「本当に紙一重で、全てどちらが勝つかわからない試合だった。最後は選手たちが頑張ってくれてよかった」と優勝を噛みしめた。
琉球アスティーダ 3-0 木下マイスター東京
○1木造勇人/吉村和弘 2(-9,9,7)1 及川瑞基/田添健汰
○2戸上隼輔 3(14,-3,-8,8,8)2 大島祐哉
○3吉村真晴 3(4,7,-7,-9,7)2 及川瑞基