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2021.09.25

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卓球界発展計画「PROJECT100」 JTTAが100周年に向けて始動!

公益財団法人日本卓球協会(JTTA)は9月24日、オンラインで報道関係者に向けたメディアイベントを開催した。
卓球界発展計画「PROJECT100」(プロジェクトワンハンドレッド)の本格始動を藤重貞慶会長が宣言。
続いて、星野一朗専務理事、宮﨑義仁常務理事が具体的な行動計画について説明をした。
また、本プロジェクトのスタートラインとして相応しい年となることを目指して既に進行している90周年事業内容について、加藤憲二常務理事が説明した。

左から宮﨑義仁常務理事、藤重貞慶会長、星野一朗専務理事、加藤憲二常務理事  写真提供:JTTA

 

 

 

 

さる2021年7月に創立90周年を迎えたJTTAは、今後の発展を目指し、100周年に向けた中長期事業計画の礎となるミッション、および、6つのビジョンを策定した。

それを将来に向けて達成すべく、100周年となる2031年までの期間を対象とした具体的な行動計画(アクションプラン)を15項目設定し、そのアクションプランの総称を『JTTA PROJECT 100(ジェーティーティーエ−・プロジェクト・ ワンハンドレッド)』と名付けた。

藤重会長は、先人・関係者へのこれまでの謝意を述べた後、卓球界にとって極めて重要な次の10 年に向けて、この90周年が新しい息吹をもたらす素晴らしいスタートとなるよう『JTTA PROJECT 100』を力強く推進していくとコメントした。

発表されたミッション・6のビジョン・15のアクションプランは具体的で、十分な本気度がうかがえる。

その全体概要を、ほぼ原文のまま以下に紹介する。
示されたアクションプランが、さらに具体的な活動や形になって実現されていくことを期待したい。

 

 

■ミッション
日本卓球協会は、卓球を通して人々の健康と幸福(wellbeing life)に貢献し、 人々の心をつなげ社会の調和を目指す。

 

 

■6のビジョンとアクションプラン

 

【ビジョン1】 強化育成 「世界ナンバーワンになる」
(1) トップ選手の強化育成
日本代表を子どもたちの憧れへと育て、卓球を真の国民的スポーツにすることを目指す。

また、中国とともに国際卓球界の双璧をなし、技術面ではもちろん、社会や平和の貢献の面でも世界をリードする。
(2) 全世代の一貫指導体制の構築
小学生からシニアまで各世代の選手に対し総合的な強化育成を行い、世界トップレベルの技術・知力・体力・スポーツマンシップ・精神力を養える一貫指導体制を構築する。

 

【ビジョン2】 卓球人支援 「豊かな卓球人生をサポートする」
(1) 登録会員制度の拡充
全国の卓球競技者、卓球ファン全てを含む「卓球人」と協会の深い繋がりを築く。

多くのファンベースを確立することで収益事業を拡大し、協会の財務基盤の安定化を図る。
(2) 卓球人のキャリア開発支援

トップレベルの選手がプロとしての活躍も含め、卓球を中心としたキャリアデベロップメントが可能な環境の整備を行う。

多くの卓球人には、卓球競技の裾野が広がることで、職業やレジャーとして安心して卓球に携わることができる社会を構築する。

 

【ビジョン3】 普及 「国民的スポーツに育てる」
(1) 草の根レベルでの環境整備

性別・年齢・国籍・卓球経験を問わず、広く一般に卓球が日常化するための活動を、学校や行政、産業界と協業して行う。

卓球が、全国民にとって、子どもの頃から馴染みがあり、大人になっても気軽に親しめるスポーツになることを目指す。
(2) 大会を核とする顧客体験価値の創造

来場者や視聴者の誰もが楽しめるよう、大会演出、試合以外のコンテンツ等、ファンとのコミュニケーションの全てを観客目線で設計し、多くのファンに観戦を通して感動を共有する。

試合自体の価値を高め、収益につながる仕組みを作る。
(3) 象徴的な場(「聖地」)の創出

「卓球」を象徴する専用アリーナ建設を視野に入れた活動を継続的に行う。

「象徴」を作ることで卓球が日本の誇るべき文化として定着し、日本が卓球の聖地として世界に認識されることを目指す。

 

【ビジョン4】 事業 「社会における事業価値を高める」
(1) デジタルの最大活用
デジタルプラットフォームを戦略的に再編・拡充し費用の効率化、新たな収益軸の創出を図る。

卓球人(卓球ファン)とのコミュニケーションツールを拡充することで、卓球の魅力を一人でも多くの人に伝える。
(2) スポンサーシップおよび放映権/配信権の最大化
従来の協賛・登録料・放映権/配信権に加えて、新たな収益軸も含めた事業価値を創造する。

卓球が、単なる競技を超えて、社会になくてはならないものとなり、結果として収入を得、協会運営の安定化や健全な拡大に繋げる。
(3) 卓球の科学的探求の推進

データサイエンスを活用して、卓球のファンサービス・観戦体験を向上させる施策を実施する。

卓球の様々な効能や価値について情報の収集と発信を行い卓球のブランド浸透を図る。

 

【ビジョン5】 競技運営 「全国の競技大会を統括管理する」
(1) 加盟団体の運営安定化支援
新型コロナウイルス感染拡大の影響下にある加盟団体に対し、運営安定化への協力を行う。

加盟団体への運営協力を通じて全国の競技大会の安定化に貢献する。
(2)持続可能な大会運営体制の確立

全国の大会運営を支援し、大会運営の最適化や必要な運営資源の確保を推進する。

そのために、卓球協会内に運営会社を設立することも視野に体制整備を行う。

 

【ビジョン6】 組織 「進化する組織であり続ける」
(1) 組織再編とプロフェッショナル人材の登用

ミッション・ビジョン・アクションプランを遂行するための最適な組織体制を構築する。

専門的知見・プロ人材等、外部人材を活用する。

昨今の社会環境の変化や、協会の事業拡大に対応するため、組織の専門性とコミットメントを高める。
(2) 事務局等業務の効率化

事務局業務を主として、業務分掌の明確化、各職員の連携強化など、全般的な業務改善をITも活用しながら推進する。

他の中央競技団体の模範となるような、高い学習力・運営力・情報力を備え、職員がイキイキと働くことができる組織にする。
(3) 社会へむけた情報発信の強化

デジタルプラットフォームの活用など、広報機能を拡大し、国内の卓球競技の唯一の統括団体としての適時適切な情報公開を行う。

関係者や一般の人々が日本卓球協会の「今」を常に正しく 理解できるよう、丁寧でタイムリーな継続的発信を行う。

 

 

※参考 JTTAホームページ