【世界ジュニア】頼れるエース、伊藤美誠の2勝で日本女子が決勝へ

●女子団体準決勝

〈日本　3ｰ1　香港〉

○伊藤　ｰ6、ｰ3、9、6、4　麥子詠

早田　ｰ5、10、ｰ6、ｰ9　蘇慧音○

○加藤　ｰ9、8、7、3　劉麒

○伊藤　ｰ9、9、11、10　蘇慧音

〈中国　3ｰ0　韓国〉

○石洵瑶　4、ｰ7、5、9　金裕珍

○劉煒珊　4、7、14　金智淏

○孫芸禎　6、ｰ6、7、5　許美麗

日本女子、準決勝で香港に3ｰ1で勝利。韓国を破った中国と、決勝で「最強決定戦」だ。

調子を落としている平野をオーダーから外し、3番に今大会初出場の加藤美優を起用した日本女子の呉光憲監督。加藤はその期待に応え、右シェークフォア表の劉麒に対し、レシーブからの安定した連続バックハンドで主導権を握った。第3ゲームはリードされてからの7連続得点などもあり、第4ゲームは大きくスコアを離して快勝。

「劉麒とは2回やって2回とも勝っていたから、自信はありました。2ゲーム目からサービスを変えて、相手のフォアを突くようにしたのが良かったと思います。3ゲーム目は、相手のフォア前にアップサービスを出したり、バックにロングサービスを出したりして、崩していけました」（加藤）。

そして2勝の活躍で、チームを勝利に導いたのは伊藤。トップで麥子詠にゲームカウント0ｰ2とされた時は、チーム全体に暗雲が立ちこめたかに思われたが、上回転系でも下回転系でもエースが取れるサービスと、緩急をつけたバックハンドで窮地をしのぐ。そして4番では親友にしてライバルの蘇慧音に対し、切れたストップやナックル性ブロック、キレのある強打などバック表ソフトから多彩な攻撃を繰り出し、競り勝った。第3ゲーム6ｰ4の場面では、ネットインしたボールに果敢にダイビングし、バックハンドでサポートを迂回して「横入れ」するという圧巻のプレーも見せてくれた。

試合後、呉光憲監督は「今日一番ほめたいのは伊藤美誠選手ですね。厳しい状況の仲で頑張って勝ってくれたし、ダイビングショットまで決めてくれた（笑）」と伊藤をたたえた。劣勢を跳ね返す冷静と勇気、さすがエースというプレーだった。