馬場美香女子代表監督　全日本選手権大会総評

全日本選手権大会終了後、日本女子代表の馬場美香監督がリモートにて会見に応じ、今大会の総評と東京五輪に向けての強化について語った。

■全日本選手権を振り返って

準決勝には予想した大部分の選手が進出した。準決勝、決勝とも内容のある良いプレー、良い試合だったので、監督としては満足している。
伊藤美誠、早田ひな選手の試合を観ていて、二人とも少し動きが良くない部分もあったので、どのようになるか少し心配していたが、いい部分もたくさん出ていたし、内容もすごく良かった。

■石川佳純選手について

どちらが勝つか、最後まで分からないということも想像していたとおりだった。石川佳純選手は、決勝では思い切っていいプレーも出ていた。その勢いと、こういう気持ち、上り調子でオリンピックを迎えてほしい。

■伊藤美誠選手について

伊藤選手に対しては、みんなが勝ちたいという気持ち、挑戦する気持ちをもって臨んでいると思う。決勝では、いつもの思い切ったプレーが少なかったように思う。
ただ、彼女は気持ちの切り換えが早いので、この大会で上手くいかなかった部分は今後の課題として、オリンピックまでに調整出来る選手なので、今後、課題を制して技術を高めていってほしい。

■平野美宇選手について

平野美宇選手は、昨年3月のカタールオープン以来の公式戦。その間に腰の故障もあった。
ボールを打てない期間が何か月かあり、そして、ようやく試合形式の卓球をするのが12月に入った頃だったと思う。試合感覚は少し薄かった。観た限り、調整も万全ではなかったかもしれない。

■若手選手の善戦について
ナショナルチーム（NT）にとっても、刺激になる。
昨年一年間、国際大会がなくてNT合宿の最中に若い選手を見ていると、一所懸命練習して強くなろうという気持ちがすごくよく出ていたので、そいうことが、この大会に出ていたと見受けられた。

■東京五輪に向けて

自分たちが持っている力を発揮するように、選手をフォローして上げたり、そういう方向にもっていって上げたいというのが監督としての一番の課題です。
また、個々に各々の課題がある。
伊藤選手は、シングルス・混合複・団体戦。
石川選手は、シングルス・団体戦。
平野選手は、団体戦。
出る種目、その中でも、例えば団体戦の一番に出るのであればダブルスの強化をしていくというように、課題をクリアにして達成出来るように努力させていきたい。