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昭和22年創刊、この5月に800号を迎えたニッタクニュース。編集部がお届けするページです。
※ラバーの解説は筆者の感覚ですので、参考程度で
ラバーを揃えよう
ニ「卓球ショップにラバーを買いに行きたいんだ。カタログを見たけど、たくさん種類があってビックリ。一人じゃわからないよ。」
W「Nittakuでは、裏ソフトラバーを「AC(アクティブチャージ)」、「IE(エネルギー集約型)」、「Z9」、「コントロール系」、「テンション系」、「粘着性」、「高弾性」の7つのカテゴリーに分けて」いるんだ。それぞれ特長があるから紹介しよう。
AC…ゴム本来が持つ弾力性を引き出し、シートとスポンジに張り感を持たせた状態。食い込み感が抜群。
主なラバー…フライアットシリーズ、剛力快速、剛力カウンター
IE…合成ゴムと天然ゴムの比率を従来の高弾性に比べ、合成ゴムの比率を高めることにより、弾みが良い。比較的軽量で扱いやすいのが特長。
主なラバー…ハモンド
Z9…弾力性の高い合成ゴム比率を極限まで高め、高いスピード性能を実現。
主なラバー…ザルト
コントロール系…軟らかいスポンジとシートが主流で、ボールコントロールがしやすい。反発力と摩擦力は低い。
テンション系…高い弾性を持つ。ラバーを構成するゴムを引っ張った(テンション)状態にしている。
主なラバー…ファスタークシリーズ、ズィーガーPK50、ファクティブ
粘着性…ボールに強い回転をかけるのに適していて、弧を描く弾道で安定性がある。比較的硬いラバーが多い。
主なラバー…キョウヒョウシリーズ、スピンシャル
高弾性…反発力に優れスピードが出しやすく、シートの摩擦力が高く回転をかけやすい。伸びのある曲線を描く弾道で安定性が良い。
以上、簡単に、それぞれの特徴でした」
ニ「なるほど。トップ選手のようなスピンの効いたボールや強打を打ちたいな。回転のかけやすい粘着性ラバーと高い弾力のテンション系ラバーを使ってみたい」
W「こらこら。前回も話したけど、まずは基礎が大事。そのあとにステップアップをしよう。一般的に、最初は入門用のコントロール系ラバーを使い、その後、ステップアップで、高弾性またはIEラバー、ステップ第2弾でACラバー、そしてプレースタイルに合わせて、ステップ3弾でテンション系や粘着性という流れでね」
ニ「はい。わかりました」
(100日後)
ニ「Wさん。たくさん練習したおかげで、ラリーが続くようになってきたよ。次はもっと威力のあるボールを打ちたいな。それにラバーの表面がツルツルになってきて、なんだか回転がかからくなってきたように思う」
W「たくさん練習したこともあるし、ゴムが劣化してきたんだね。ラバーによって替え時はかわってくるけど、だいたい80時間が替え時と言われているよ」
ニ「そうなんだ。それは知らなかったな。それとラバーの種類も変えたいんだ。いま、人気のあるファスタークG-1にしたいよ。いいでしょ?」
W「もちろんいいと思う。でもコントロール系ラバーからG-1にすると弾みすぎてしまうかもしれないよ?」
ニ「え?弾みすぎて何がいけないの?力を抜いて打てば大丈夫じゃないの?」
W「卓球が上手になるには用具選びも大事で、自分に合った用具を使うことは進歩の近道だよ。今のニッタ君が選ぶとすれば…。テンション系なら、クセのないラバーで自分の特徴を把握しやすい、ファクティブ。ACラバーなら、フライアットシリーズがステップアップラバーとしてはオススメかな。
具体的にラバー名を出すのであれば
①コントロール系
ルーキング、インセプション
②ステップ1
ファクティブ、フライアット
③ステップ2
ズィーガーPK50、ファスタークS-1
④ステップ3
ファスタークG-1・C-1、キョウヒョウシリーズ
という流れをオススメしているよ。もちろん上達が早ければ相談してすぐにトップ選手のようなラバーを使用しても問題ないと思う」
ニ「そうなんだ…。あと先輩たちが良く『硬いラバー』『柔らかいラバー』って話していたんだけど、どういうこと?」
W「カタログに『硬度』というものがあるよね?数値が高いほど、硬く、数値が低いほど、柔らかい、ということ。一般的に、硬いラバーは反発力が高くなるからスピードが出て、柔らかいラバーは食い込むからコントロールしやすい、と言われているよ。ただ打ち方やボールの捉え方で個人差があるから、硬い、柔らかいのどちらが適しているかは判断が難しいね」
ニ「そういうことなんだね。カタログを読むとスピード・スピンの数値も書いてあるね」
W「数値は『ノディアス』の性能を基準に、数値化されているんだよ。ただこれも個人の感覚で感じるものが違ってくると思う。まずは自分にあったラバーを見つけて、自分の成長とともに、ラバーを選んでいくのがいいよ」
ニ「勉強になりました」
~私の失敗談~
中学校1年生の話です。当時私は「スピード性能10・スピン性能6」の高弾性ラバーを使用していました。ある日カタログで「スピード性能9.75、スピン性能12.25」の粘着性ラバーを発見。用具相談ができる知り合いがいなかった私は、数値だけみて粘着性ラバーを購入。ラバーを貼り替え、ワクワクして練習へ。すると…「あれ?と、飛ばない?なぜだ…。」困惑する私をみた先輩が「W。それ粘着ラバーでしょ?高弾性と粘着性では弾みが違うから打ち方も変えないといけないぞ」とアドバイスをしてくれました(もちろん粘着性には粘着性の良さもありました)
もしあの時、そのまま高弾性ラバーを使っていたら、世界チャンピオンになっていたかもしれません。用具選びはとても大切です。皆さんに!用具にも興味を持って、詳しくなってください。そして用具のことで少しでも疑問を持ったら、卓球ショップの方、友人、先輩など、卓球の知識が自分よりある方に相談しましょう。(W)