東京2020五輪　水谷隼／伊藤美誠が中国を破って金メダルを獲得！

本日の大一番、混合ダブルス決勝。

水谷隼／伊藤美誠が強敵・許昕／劉詩雯(中国)をフルゲームの末に破って、金メダルを獲得した。

下馬評通り、第1シードの許昕／劉詩雯と第2シードの水谷隼／伊藤美誠の対戦カード。

序盤、許昕／劉詩雯が鋭いドライブが随所で決まり、2ゲームを先取。

日本ペアは厳しい展開に追い込まれたが、劣勢を切り抜けてきた水谷／伊藤。3ゲーム目からは、積極的に攻撃を仕掛けて先手を取っていく。怒涛の攻撃が決まり、2対2のタイに。

さらに第5ゲームも水谷の思い切りのいい攻撃が際立つ。伊藤も厳しいコースへのスマッシュが決まり、9-6とリード。ここから2点追い上げられ9-8の場面でタイムアウト。許昕の鋭いドライブを防ぐべく、許昕の動きを予想してミドルを狙う。この作戦が決まり、このゲームを11-9でとる。

続く、第6ゲームは再び中国ペアが意地を見せる。日本ペアの攻撃に対しても果敢にカウンターを仕掛けてくる。中盤まで追いかける展開となったが、最後は突き放されて最終ゲームへ。

スタートダッシュをかけたのは日本ペア。水谷が許昕の逆を突いてフォアを抜くと、今度はバックを攻めて2点連取。さらに、伊藤が許昕の豪快なドライブを、劉詩雯のフォアサイドへ鋭角にブロック。グッと流れを引き寄せた。

臆することなく攻撃を畳みかけ、5-0でチェンジエンド。さらに8-0と勢いは止まらない。しかし、9-2となったところで、中国ペアが意地を見せる。粘り強くラリーを制して9-5まで迫られたが、伊藤のネットインでチャンスを掴み10-5とチャンピオンシップポイントを握る。

10-6、2度目のマッチポイントで伊藤のサービス。準々決勝でも決めたあのアップサービスを出したかと思われたが、許昕のフォアドライブはネットへ。

最後まで技ありのプレーを見せた水谷／伊藤がフルゲームの激戦を制して、見事初代チャンピオンに輝いた。

日本卓球界、初の金メダルを獲得！

▼決勝

水谷隼／伊藤美誠(日本)　4(-5,-7,8,9,9,-6,6)3　許昕／劉詩雯(中国)

伊藤のサービスが決まり諸手を挙げた水谷／伊藤

そして喜びのハグ！

要所で伊藤のバックフリックレシーブが決まった

惜しくも銀メダルとなった許昕／劉詩雯。大きくリードしても、ひっくり返されるのではと思わせる強さはさすがであった

決勝より先に行われた3位決定戦では、林昀儒／鄭怡静(チャイニーズタイペイ)がルベッソン／ユアン・ジャアナン(フランス)を4対0のストレートでくだして、21年ぶりのメダルを獲得した。

昨日の準決勝では、水谷／伊藤の前に全ての力を発揮できなかったが、銅メダルをかけたこの戦いで、林昀儒／鄭怡静が隙のないプレーを見せた。フランスペアも気合いの入ったプレーで果敢に攻め続けたが、惜しくもメダルには届かなかった。

▼3位決定戦

林昀儒／鄭怡静(チャイニーズタイペイ)　4(8,7,8,5)0　ルベッソン／ユアン・ジャアナン(フランス)

林昀儒のチキータ、鄭怡静の威力のあるフォアドライブを軸に得点を重ねた

チャイニーズタイペイとして、シドニー以来21年ぶりの銅メダルを獲得！

ベスト4唯一のヨーロッパペア・ルベッソン／ユアン・ジャアナン。惜しくも敗れたが、最後まで攻めの姿勢で戦い抜いた

写真提供：ITTF