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2022.01.22

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2021年全日本選手権大会を振り返る(男子シングルス)

  • 優勝 及川瑞基(木下グループ)

  • 準優勝 森薗政崇(BOBSON)

  • 3位 𠮷田雅己(栃木スポーツ協会)

  • 4位 田中佑汰(愛工大)

2022年1月24~30日に東京体育館で開催される2022年全日本選手権大会。

開幕目前!前回大会の男子シングルスを振り返りながら、今大会の見どころを解説します。

※所属・年齢は大会当時のまま

 

決勝は及川瑞基(木下グループ)と森薗政崇(BOBSON)が対戦。

 

序盤は森薗が縦横無尽に動き回るフットワークで攻撃を繰り返し、及川からの厳しいコースを突く攻撃にも対応し、2ゲーム連取。

3ゲーム目、森薗が序盤4-1とリードしたタイミングで及川がタイムアウト。「策略家の邱建新さんから『フォアサイドへのサービスをツッツキで深く押しこんで来て、それを持ち上げたのを強打ではなくブロックでバックに詰める』という指示が出たことがわかった」と森薗が後に語った通り、及川の作戦が功を奏して5-4と迫り、ここから及川が6本連取でこのゲームを奪う。

 

4ゲーム目は一進一退の展開になるが、サービスレシーブから先手を取った森薗が逆転勝利で3対1と王手をかける。

 

5ゲーム目。森薗のチキータに対する処理に手こずっていた及川は、様々なコースにサービスを出し分けて森薗に的を絞らせない。及川は10-6から10-9と迫られるも何とか逃げ切った。

 

6ゲーム目は森薗が5-1とリードするが、及川が積極的に攻撃を仕掛けて追いつく。しかし、森薗も執念のバックで、9-6と再び引き離す。及川はラリーで後手に回りながらも態勢を立て直して前へ前へと攻撃し続け、10-10に。

先手を取りたい森薗は、及川のフォアサイドに逃げるサービスでチャンスをうかがうが、これを及川が絶妙な横入れで返球。続く1本も及川が得点し3対3のタイに。

 

最終ゲームは、サービスレシーブから丁寧なプレーを見せた及川が3-3から8-3、10-4と得点。最後は及川の長いツッツキを森薗がバックで打ちあぐみ、及川の初優勝が決定した。

 

及川は「1対3になって、やりづらいとナーバスになってしまったけれど、決勝の舞台なので、最後は後悔しないようにと思って、思い切ってやりました。タイミングをずらされたり、攻めているのにポイントにならなかったりということが多く、すごく苦しかったです。第6ゲームでチャンピオンシップポイントを取られましたが、守って終わりたくありませんでした。最後、攻めたボールがコートに入ってくれたので、そこからまたチャンスがあるなと逆境が開けました」と語った。

惜しくも準優勝となった森薗は「素直に悔しいです。相手のタイムアウト後、徐々に点数を取れる手段が減らされていきました。卓球は集中力のスポーツなので、だんだん追いつかれると焦って凡ミスが出てしまいました。負けはしたけれど、自分の卓球がいい方向に向かっていると感じました。2~3週間前に変えたサービスのモーションや切り方を今回出せました」とコメント。

 

優勝 及川瑞基

 

準優勝 森薗政崇

 

準々決勝
田中佑汰(愛工大) 4(-9,5,9,-11,9,7)2 丹羽孝希(スヴェンソン)
森薗政崇(BOBSON) 4(9,7,7,-9,10)1 英田理志(愛媛県競対)
及川瑞基(木下グループ) 4(5,-8,-4,5,8)1 張本智和(木下グループ)
𠮷田雅己(栃木スポーツ協会) 4(11,8,-11,3,2)1 龍崎東寅(明治大)

 

準決勝
森薗政崇 4(11,9,5,-13,11)1 田中佑汰
及川瑞基 4(8,-6,-4,8,5,6)2 𠮷田雅己

 

決勝
及川瑞基 4(-8,-10,5,-8,9,10,4)3 森薗政崇

 

3位 𠮷田雅己

 

4位 田中佑汰

 

5位 丹羽孝希

 

6位 英田理志

 

7位 張本智和

 

8位 龍崎東寅

 

幅広い層が参戦
前回チャンピオンである及川瑞基(木下グループ)が第1シードとして参戦。及川のブロックには世界卓球選手権代表の宇田幸矢(明治大)や、アジア選手権ベスト8の木造勇人(愛知工業大)が入った。
Tリーガーとして活躍する田添健汰(木下グループ)は2回戦からの登場。4年ぶりの上位進出を狙う。
東京五輪メダリストの張本智和(木下グループ)のブロックには、高木和卓(東京アート)、時吉佑一(La.VIES)といったベテラン勢が入った。
前回3位の𠮷田雅己(木下グループ)のブロックでは、全日本社会人ベスト4の郡山北斗(リコー)が対抗馬となる。しかし、郡山の下には世界ユース3冠の松島輝空(星槎中)が入り、注目が集まる。
東京五輪銀メダリストの丹羽孝希(スヴェンソンホールディングス)のブロックには2021年世界ユース選手権大会の混合ダブルスで優勝を決めた篠塚大登(愛工大名電高)が参戦。
前回準優勝の森薗政崇(BOBSON)のゾーンには、インターハイ3冠の谷垣佑真(愛知工業大名電工)、世界選手権代表の戸上隼輔(明治大)と実力者がそろった。
全日本学生準優勝の髙見真己(愛知工業大)、全日本社会人優勝の上田仁(T.T彩たま)、前回ジュニア優勝の濱田一輝(愛工大名電高)らの活躍にも注目。
幅広い層が参戦する男子シングルスから目が離せない。

 

アジア選手権ベスト8 木造勇人

 

ベテランの時吉佑一

 

Tリーガーとして活躍する田添健汰

 

全日本大学総合選手権大会準優勝 髙見真己