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男子シングルス決勝
女子に続いて行われた男子シングルス決勝も逆転となる展開。
及川瑞基(木下グループ)が森薗政崇(BOBSON)に3対1のマッチポイントを握られる劣勢から、大逆転で優勝を勝ち取った。
序盤は森薗の縦横無尽に動き回るフットワークで攻撃を繰り返し、及川が厳しいコースを突くも対応していき2ゲーム連取する。
第3ゲーム、森薗が序盤4-1とリードしたタイミングで及川がタイムアウト。「策略家の邱建新さんから『フォアサイドへのサービスをツッツキで深く押しこんで来て、それを持ち上げたのを強打ではなくブロックでバックに詰める』という指示が出たことがわかった」と森薗が後に語った通り、及川の作戦が功を奏して5-4と迫り、ここから及川が6本連取でこのゲームを奪う。
第4ゲームは一進一退の展開。サービスレシーブから先手を取った森薗が、6-8から逆転して11-8で王手をかける。
第5ゲーム。森薗のチキータに対する処理に手こずっていた及川は、様々なコースにサービスを出し分けて森薗に的を絞らせない。及川は10-6から10-9と迫られるも何とか逃げ切る。
第6ゲームは、王手をかける森薗が5-1とリードする。このまま優位に進めたい森薗だが、「後悔しないように思い切ってやった」と、及川は臆することなく積極的に攻撃を仕掛けていく。6-6と及川が追いつくが、森薗も執念のバックを押しこむ。9-6と再び引き離すが、及川がチキータからの展開で9-9。森薗の変則的なチキータに及川が戸惑い10-9とマッチポイントを握る。しかし、次は及川が後手に回ったラリーから態勢を立て直して前へ前へと攻撃し、10-10に。
先手を取りたい森薗は、及川のフォアサイドに逃げるサービスでチャンスをうかがうが、これを及川が絶妙な横入れで返球。続く1本も及川が得点し3対3のタイに。
最終ゲームは、攻撃にミスが出てしまった森薗に対し、サービスレシーブから丁寧なプレーを見せた及川が3-3から8-3、10-4と突き放す。最後は及川の長いツッツキを森薗がバックで打ちあぐみ、及川の初優勝が決定した。
及川は「1-3になって、やりづらいとナーバスになってしまったけれど、決勝の舞台なので、最後は後悔しないようにと思って、思い切ってやりました。
タイミングをずらされたり、攻めているのにポイントにならなかったりが多くすごい苦しかった。第6ゲームでチャンピオンシップポイントにされたが、守って終わりたくなかった。
最後、攻めたボールがコートに入ってくれたので、そこからまたチャンスがあるなと逆境が開けた」と語った。
惜しくも準優勝となった森薗は「素直に悔しい。相手のタイムアウト後、徐々に点数をとれる手段が減らされていった。卓球は集中力のスポーツなので、だんだん追いつかれると焦って凡ミスが出てしまった。負けはしたけれど、自分の卓球がいい方向に向かっていると感じた。その要因はサービス。モーションや切り方を2・3週間前に変えた。それが今回出せた」とコメント。
及川瑞基(木下グループ) 4(-8,-10,5,-8,9,10,4)3 森薗政崇(BOBSON)
