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早田ひなが陳夢、平野美宇が王芸迪を破り、中国をあと一歩まで追い詰めた日本女子。最後は逆転を許して5大会連続の準優勝という結果になったが、世界に大きなインパクトを与える試合を展開した。早田ひな、張本美和、伊藤美誠、平野美宇、木原美悠の試合後の会見でのコメント。
-今日の試合を振り返って
早田:今日の試合は自分が卓球をやってきた中で、中国人選手に一番競ることができたりとか、個人としてもそこで勝ちに繋げることができたり、団体としても中国をここまで苦しめての銀メダルは成長したなと思いつつ、最後で中国選手の強さが発揮された試合でもあった。それをこの先越えられるように頑張っていきたい。この5人で団体戦を組めて本当に良かったと思いますし、サポートのメンバーにも支えられて、これだけ寒い中でも選手全員が最後まで全力を尽くせた。たくさんの方に感謝したいと思います。
張本:まず1試合目を自分が落としてしまって、それから早田選手と平野選手、先輩方に良い形で回していただいたんですけど、チャンスはあったのに勝ち切れなくて今は悔しい気持ちでいっぱいです。
平野:私は3試合目に出場したんですけど、早田選手が2番で勝ってくれて1-1で回ってきたので3番がすごく大事だなと思いながら試合をした。今までにない緊張感があったんですけど、相手も緊張しているなと感じてから、チームの応援の中で最後勝ち切ることができて良かった。団体戦としては負けてしまったけど、今まで団体戦をやってきた中で一番中国を追い詰めた。少しずつ前に進んでいると思うので、次のオリンピックでは中国を超えていきたい。
−試合を振り返って、ポイントがどこだったか?
早田:2番は陳夢選手との対戦で、名古屋(WTT女子ファイナルズ)でも対戦していて、いつも2-3で壁を越えられなかったんですけど、出足はいつもの陳夢選手より3倍くらい強かった。このままだとノーチャンスだと思ったので、今回初めてひらめいたサービスで展開を変えていった。ラリーでどこを粘るか、どこを攻撃するかをベンチの伊藤選手と話し合いながら、試合中もリアクションとしてお互いに共有しながら、常に向かっていく試合ができて最後越えられてよかった。
いままで中国選手に1勝することが団体戦でもなかったので、そこからエース対決への気持ちの切り替えとか、陳夢選手と孫穎莎選手という違う選手への切り替えができないまま試合に入ってしまって、孫穎莎選手の感覚に慣れることなく終わってしまったのが悔しい部分。本気で中国選手に勝つ、中国チームに勝つには2試合というのを考えてやっていかないと、最後の壁を越えられない。
張本:1試合目の孫穎莎選手については、自分の対戦は4度目なんですけど、本当にやる回数が増えていくにつれて隙のなさがより感じられて、今日も突破口があまり見つけられずに試合が進んで、最後まで進んでしまったので、それが一番悔しい部分かなと思います。
5番の陳夢選手とは1ゲーム目は自分が取って、サービスからの展開も自分のやりたいプレーができて取ることはできたんですけど、2ゲーム目以降の大事な場面、特に3・4ゲーム目はリードしている場面で勝ちきれなかったのが一番良くない部分。プレー自体が悪かった部分ももちろんあるんですけど、気持ちの部分で押していかないといけないと感じた。帰ってもっともっと練習するだけかなと思います。
平野:今日は王芸迪選手と試合をしてもらって,一番良かったのはラリー中に終始落ち着いて、焦らずプレ
ーできたこと。何本か間違えたと思ったプレーもすぐ修正できた。大体のゲームがジュースだったり、9-9になったけど最後の1、2本を勝ち抜くことができたのはすごく良かったと思っています。
−早田選手はこれまでは「負けない卓球、中国には勝つ卓球」と言っていた。どんな気持ちで臨んで、どういうところが中国に対して良かったのか聞きたい
早田:勝つ卓球がすべてというわけではなくて、今日の陳夢選手との試合をベンチから見ている美誠とかだったら分かるかもしれないけど、本当に気持ち悪い試合でした。今日は裏裏で王道の卓球をやっても全く抜けないので、インドの選手が勝つなら気持ち悪い卓球とか、変化の卓球でも通じる部分がある。それが今回は一番ハマったと思う。負けない卓球で粘ったり、持ち味の攻撃をやっていったり、あとはサービスのひらめきがあった。勝つ時はなにかしらひらめきがあったり、テーマが合ったりする。でも孫穎莎選手は違うものを持っていたので、選手によって合わせていかないといけない。
張本:2試合を通して一番感じたのは、自分が最後ラリーになった時、たまにコースを間違えたりというか、今打つべきコースじゃないところに打ったり、やりたいことがあってもミスしてしまう。日頃の練習でやれていなかった部分を試合で急にやってもできない部分はある。今日の反省を生かして、今後の練習に活かして次の試合に繋げられたらいいですね。
平野:王芸迪選手とは去年2回対戦して1回勝ったんですけど、シングルスの世界卓球では負けていたので、良い時と悪い時をしっかり分析して臨めた。あとは3番で1−1で回ってきて、日本選手より勝たなきゃというプレッシャーが大きいので、向かっていく立場を忘れずに終始試合をしました。
−出場した3選手に、この決勝で中国を追い詰めたことへの率直な気持ち、他のふたりも率直に今の気持ちを
伊藤:私は出場したり、決勝ではみんなが試合をしている時のサポートをさせてもらったり、たくさんアドバイスをさせてもらったんですけど,今回は中国選手に対して、私が出ている大会の中で過去一追い詰めることができた。ベンチにいたけど、とても楽しく試合を見させてもらって、でもアドバイスもさせてもらっているので気合が入るというか、監督とかコーチの気持ちがすごくわかった。私がアドバイスして、選手が勝つとすごくうれしくて、アドバイスと選手がドハマリした感じがする時は伝えて良かったというのがあるし、たくさん選手を見れて楽しい気持ちで試合をさせてもらった。
早田:私は世界団体で中国選手とやるのは初めてで,前回は怪我の影響で出られなくて、ベンチからアドバイスをする立場だった。中国選手はプレーしている立場だけではなく、ベンチの立場から試合をしているとその時に感じたので。自分も1対1の時にベンチの感覚でやれるかが勝負だった。ベンチに返って伊藤選手に相談しても、自分が思ったとおりの戦術を言ってくれて自信を持って勝負できたりした。この大舞台に中国選手は合わせてくるので、そこで勝てたことには成長を感じますけど、より対策も厳しくなるので、その対策を上回れるようにより厳しい練習をしていかないといけない。
張本:団体戦で私自身は世界卓球は初めてで、決勝も起用していただいて、シングルスで自分ひとりで戦っていたらこのように戦い抜くことはできなあった。ベンチで先輩方にアドバイスだったり,たくさん力になってもらったので、2試合負けてしまったけどすごく楽しかった。足りない部分や直していかないといけない部分は中国戦でたくさん感じたので、帰ってからもっともっと頑張ります。
平野:私は何度か中国と団体戦決勝で対戦したことがあるんですけど,個人戦以外の団体戦では一度も勝ったことがなかった。とくに2018年大会では一番で伊藤選手が勝って回してくれたのに私が2本落として、自分が自信がないまま終わってしまって、今も後悔が残っている。早田選手が1点取って回してくれた時に(2018年大会と)状況が似ているなと思ったけど、そこで勝ててひとつ成長できたと思う。それもみんなのサポートのおかげなので、殻を破っていけるように改めて頑張っていきたい。
木原:今日の試合は本当に3人ともそれぞれの選手がすごい試合をしていて、率直にすごい試合という言葉しか出てこない。世界卓球という大舞台の決勝で、中国選手相手にプレッシャーをかけていく試合。3人の選手がそれぞれかっこいい姿を見せてくれたので、次は自分がこういう舞台に立てるように頑張りたいです。