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2020.12.04

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インタビュー石川佳純 前編 ジャパントップ12大会史上最年少優勝(2010年4月号から)

  • 中国選手を参考にフォームを改善した

昭和22年創刊、800号を迎えたニッタクニュースのバックナンバーから編集部がピックアップしてお届けするページです。

 

2010年、史上最年少の16歳でジャパントップ12大会に優勝した石川佳純選手(全農、当時ミキハウスJSC)。その直前、全日本選手権大会女子ジュニアでは4連覇を達成。様々な選手との試合を経験した中で自身のプレーを見つめ直した石川選手が大会を振り返ります。
*一部を除き、所属・年齢は当時のままです。
*ここに紹介の記事は、本誌記事を一部抜粋、編集しています。
本誌記事ページはこちら!

 

ジャパントップ12大会 史上最年少で初優勝

 

自分とは思えないプレー
――トップ12は4回目の出場で史上最年少の優勝となりましたが。
石川 今日は凄く良い試合ができました。まるで自分ではないようです。思い切って、何も考えずにやろうと思ったので、それが凄く試合につながりました。
予選でカットマンの王輝選手(日立化成)と対戦したのですが、NTの合宿で毎日カット打ちをしていたので、それが自信になっていたし、良い試合につながったと思います。
――王輝選手とは全日本でも対戦していましたが、前回と変えた部分は。
石川 前はつなぐボールばかりで、それを狙い打ちされていました。今回はそれを狙い打ちされないように、早い打点でツッツキとかドライブとかを混ぜて緩急をつけました。それから、後ろから攻撃されても、強気で打っていこうと思っていました。
――1ゲーム目は接戦で落としましたが、2ゲーム目から変えたように見えたのですが。
石川 1ゲーム目は少し勝ちたいな、と思って試合に臨んでしまいました。しかし、私より強い相手なので、向かって行かなきゃ勝てないと思い、2ゲーム目からは力が抜けて、良いプレーができたのではないかと思います。
――NT合宿での成果(カット打ち)が出ていて、肘の位置も高く、ドライブやスマッシュが連打できていたと思うのですが。
石川 カット打ちをやり込んでいたので、自信になっていたし、非常によかったと思います。
――決勝では優勝を決めた瞬間ガッツポーズが出ましたが、どういう心境でしたか。
石川 今日は自分にとって、非常に良い試合ができました。合宿でフォームも少し変えたし、練習でやってきた成果も出せたので、気がついたらガッツポーズをしていました。
――フォームを変えたとおっしゃいましたが、具体的には。
石川 今までのフォームでは、フォアハンドを1本打つと戻れなくなってしまい、フォア側を連続して攻撃されていました。そこで合宿中に中国の強い選手のプレーを研究して、参考にしました。フォームを変えたことにより、以前までは打つ時に首が動いてしまっていた(首が横を向く)のですが、首を正面に向けたまま打球できるようになり、打点も少し早くなりました。
――決勝は福原愛選手(ANA)でしたが。
石川 これまで何度も福原さんと対戦していますが、受け身にならないで、常に攻めていこうという気持ちでプレーしました。福原さんにはいつもダブルスなどでお世話になっているのですが、シングルスでは福原選手は世界ランクも上ですし、ダブルスとは違った気持ちに切り替えて、挑戦者の気持ちで挑みました。
――大会を通じてサービスが非常に効果的だったように思いますが。
石川 きっと、フォアハンドが良くなかったので、ゆっくりと、自信を持ってサービスを出せたからだと思います。
――この大会はベンチコーチがいない試合でしたが、どうでしたか。
石川 自分で考えなくてはいけないということで、試合前にたくさん戦術を考えてゲームに入るようにしました。
――優勝賞金は100万円ですが、使い道は。
石川 優勝したら、母にグアム旅行にいこうねと話しました。でも、時間がないので、行ってもらう感じになると思います。

 

NT合宿やこれまでの経験を活かし、見事優勝に輝いた

 

後編は12月8日配信予定!
東アジア選手権や全日本選手権を振り返り、世界選手権への目標を語ります。

 

*トップページの写真は、2016年1月全日本選手権から