東京2020五輪　男子準決勝は激闘の末に馬龍、樊振東が決勝進出

両試合とも大激闘となった男子シングルス準決勝。

第1試合は樊振東(中国)と林昀儒(チャイニーズタイペイ)。林昀儒は序盤からスピードのあるロングサービスで樊振東を翻弄。鋭いチキータレシーブも効果的に使い第ゲームを先取。

続く第2ゲームの立ち上がりは樊振東が優勢。9-5から9-9追いつかれるも逃げ切り、次の第3ゲームも続けて奪い返した。

しかし、第4ゲームは再び林昀儒がロングサービスからの展開に巧さを見せて2対2に。

第5ゲームは、一進一退の展開の中で、樊振東がラリー戦で粘り強く返球し王手。続く第6ゲームも樊振東が9-5とリードしたが、林昀儒がキレのあるバックハンド、サービス3球目攻撃を決めて、6点連取で最終ゲームへ。

先にリードしたのは樊振東。強靭なフットワークで畳みかけるようにフォアで攻撃を決めて、10-6とマッチポイントを握った。林昀儒は追い込まれながらも冷静沈着にチキータレシーブでチャンスメイクし、10-8まで迫る。しかし、最後は樊振東の打点の早いフォアストレートドライブが決まり、決勝進出を果たした。

ここぞの場面で粘り強さを見せてラリーを制した樊振東

鋭いチキータ、バックドライブで樊振東を翻弄した林昀儒

第2試合の馬龍(中国)とオフチャロフ(ドイツ)の対戦も大接戦。

前半は一進一退の展開ながらも、安定した両ハンドが光った馬龍が2ゲーム連取する。続く第3・4ゲームはオフチャロフが同様に接戦を切り抜け、2対2のタイに。

第5ゲームも再びシーソーゲームになったが、終盤で馬龍が鋭いストレート攻撃を決めるなど、コース取りに巧さを見せて3対2と王手。

しかし、好調のプレーを見せるオフチャロフが早い打点で攻撃、カウンターを決め、第6ゲームを奪い返す。

最終ゲームは、馬龍がリードする展開で8-4と勝利へ近づいたが、オフチャロフもサービスで馬龍を崩して8-6。馬龍の気迫の伝わるカウンターで10-7で王手をかけたが、オフチャロフもサービスレシーブでチャンスメイクし、しっかりと決めて10-9。最後は、激しいラリーを馬龍が制して勝利を掴んだ。

明日の決勝では、馬龍と樊振東が金メダルを争う。

競った場面での際どいコース取りはさすが王者・馬龍

多彩なサービスでチャンスメイクし、早い打点で強烈な両ハンドドライブを決めたオフチャロフ

【男子シングルス】

準決勝

樊振東(中国)　4(-6,9,12,-13,9,-9,8)3　林昀儒(チャイニーズタイペイ)

馬龍(中国)　4(11,8,-9,-9,7,-5,9)3　オフチャロフ(ドイツ)

(写真提供：ITTF)