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新型コロナウイルスの影響により、大会の中止や延期を余儀なくされたが、徐々に再開のニュースが届きはじめている。
様々な困難の中、参加者の想いを大切に、開催にこぎつけた「岡山県高等学校総合体育大会代替大会」。実現推進に奔走した岡山県高等学校体育連盟卓球専門部委員長の加藤慎一先生にお話を伺った。
岡山県高等学校総合体育大会代替大会
7月18~19日 笠岡総合体育館
主催:岡山県高等学校体育連盟・岡山県教育委員会・岡山県高体連卓球専門部
加藤慎一
岡山県高等学校体育連盟卓球専門部委員長
岡山県立岡山操山高等学校
「このままじゃ終われん!」生徒の言葉を胸に
「5月10日に県総体の中止が決定。5月中に代替大会の開催を目指しましたが、学校も休校となってしまい、叶いませんでした。その後、県高体連から5月末に代替大会の開催意志を確認する連絡がありました。その時点で即答したいところでしたが、県内顧問の先生方の意見を伺っていなかったことと、会場の確保ができていないというハード面を考慮し、国体予選が中止となればその会場を使用するということで、返答は保留しました。結果的に国体予選が中止、本大会開催へと本格的に動き出しました。
開催するにあたり、まずは各学校へ参加意思のアンケートを実施しました。『ぜひ参加したい』という積極的な意見がある反面、『今はやるべきでない』という消極的な意見もいただきました。次に、参加人数を把握すべく二次アンケートを実施し、最終的に3年生のみで男子が100人、女子は28人が参加表明しました。普通科の生徒は県総体がなければ引退となりますし、商業・工業高校の生徒は就活に入る時期なので、人数は通常の3分の1くらいですが、それでもよく参加してくれたと思います。
私が勤める学校の生徒たちは普通科で引退の時期でしたが、『このままじゃ終われん!』と言われ、『じゃあ先生がなんとかするわ!』と、生徒の言葉も開催を後押しする結果になりました。
試合方式は、初めてリーグ戦を採用。最低でも3試合できるので、好評だったと思います。
予防策のため100人と制限された中で、顧問の先生や選手が協力してくれた
感染予防策については、体育館に入れる人数が100人と制限されていたので、男子は両日、女子は2日目のみと分け、選手が64人、教員が36人になるよう調整しました。
予防策にはマンパワーが必要で、通常の専門委員だけでは足りず、顧問の先生に大会役員をお願いしたところ快く引き受けてくださいました。
16コートに1人ずつコート主任を置いて、管理を徹底。4人リーグで2人が試合をして、2人が審判をすることで他コートには行かないように行動を制限しました。
毎試合ごとの選手達の手指消毒にあわせて、カウンターや椅子、ストップウォッチをはじめ細かな備品もこまめに消毒し、選手もしっかりと理解して対応してくれました。ボールは1試合ごとに新しいものに変えました。
「これまで一緒にやってきた選手と試合ができてよかった」という言葉に感無量
出場できなかった選手がいたことは非常に残念ですが、参加した選手たちはとても喜んでくれました。顧問の先生からも『準備が大変だったでしょう。ありがとうございました』とお礼の言葉をいただきました。
選手にとっては、県総体という大きな目標を失ったことで、失望感がとても大きかったようです。3年生のみではありますが、『これまで一緒にやってきた選手と試合ができてよかった』と地元テレビ局のインタビューに答えている姿を見て、大会を開催してよかったと思いました。
また、今大会が県初の開催ということもあり、注目もされていました。大会を開かねば、これから先ずっと開けないという強い思いもあったので、どうすれば開催できるかということを役員で真剣に話し合いました。また、消毒液などを岡山県卓球協会が準備してくださったことも力となりました。
これから、様々な卓球大会を開催する際の、モデルケースになれると思います」
【大会結果】
▼男子シングルス
準決勝
斉藤健太(関西) 3-1 瀧颯太(井原)
金光将希(関西) 3-1 内田真奨(関西)
決勝
金光将希(関西) 3-2 斉藤健太
男子シングルス入賞者
▼女子シングルス
準決勝
松崎若葉(就実) 3-0 清水真梨(岡山東商)
小原胡桃(就実) 3-0 久米井万奈(岡山操山)
決勝
松崎若葉 3-2 小原胡桃
女子シングルス入賞者