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2020.09.01

#INFO

がんばろう!卓球人!茨城県で高校選手権を開催!「全学年がともに卓球ができる機会を設けられた」

  • 間隔を空けて台を配置

  • ベンチコーチもソーシャルディスタンス

  • 受け付けはマスク&フェイスシールドで飛沫対策を徹底

  • 観覧席は密にならないよう張り紙で工夫をした

新型コロナウイルスの影響により、大会の中止や延期を余儀なくされたが、徐々に再開のニュースが届きはじめている。

様々な困難の中、参加者の想いを大切に、開催にこぎつけた「茨城県高等学校選手権大会」。実現推進に奔走した茨城県高等学校体育連盟卓球専門部委員長の吉岡浩先生にお話を伺った。

※取材日は、7月30日

 

茨城県高等学校卓球選手権大会

7月23日 下館総合体育館(男子単)、同25日 石岡運動公園体育館(女子単)

主催:茨城県高等学校体育連盟・茨城県教育委員会

主管:茨城県高等学校体育連盟卓球専門部

 

 

吉岡浩(よしおか ゆたか)

茨城県高等学校体育連盟卓球専門部委員長

水戸第二高校教諭

 

中止はどうしようもない、ただただ残念な気持ちだった

「前年度3月の全国選抜に始まり、今年度6月の関東高校、そしてインターハイが中止となり、予選を兼ねた県大会もなくなってしまいました。学校は休校や分散登校という形で、部活動は禁止という状況でした。相手は伝染病なので悔しがってもどうしようもなく、ただただ残念な気持ちでした。

ただ、それでも何か代替大会ができるよう動き始めていました。4月末に開かれた県役員会では、開催可能日が1カ月後くらいにわかるのではないかと予想し、話し合いをしていました。6月上旬にも役員会を持ち、その後、7月の4連休初日から開催可能とのお達しが出たので、本格的に大会開催に向け始動しました。早めに動いたので、幸いにも会場を確保することができました。

その後の会議は、密を避けるためメールを回して企画を練っていきました。最初は団体戦で盛り上げようとも考えましたが,盛り上げようとすればするほど、それが結果的に3密の状態を作ることになるという結論に至り、シングルスのみの実施を決定しました。

 

会場は入場制限のため無観客に

女子大会では、体育館から無観客を要請されました。男子大会では、当日入場できる人数が300人と体育館側から制限されました。参加資格は3年生が無制限、1・2年生はランカーレベルに絞り、約150名の予想(実際は約200名)。そこに他の部員、役員や引率顧問、更に保護者を含めると、どうしても300人を越えてしまうので、心苦しかったのですが、保護者の皆様には遠慮していただき、無観客での実施となりました。

受付では、健康チェックシートを全員が提出、忘れた人には非接触型体温計を使用してその場で記入、提出してもらいました。消毒液もふんだんに使用しました。消毒備品は連盟から大量に支給していただき、とても助かりました。

試合では、台の消毒を一日に3回、ボールも試合ごとに消毒を行いました。選手はプレー時以外マスク着用、審判もマスク着用の上、カウンターなどの共用物はビニール手袋を着用してもらいました。換気については、試合を止めることはできないため、体育館の対角となる扉を開けっ放しにして、試合に影響がない範囲で風の通りをよくしました。台数は通常30台ほどを、半分強に減らして間隔を取りました。

 

大会をきっかけに全学年がそろって練習できる機会ができた

結局男子は約200人、女子は約100人が参加。例年、インターハイ県予選が終わると、多くのチームで3年生から後輩へ、引継式のようなミーティングを行っています。今大会後も、数は少なかったですが、同じような姿が見られました。今大会は、そういった区切りをつける場にもなったのではないかと思います。

また、普段の練習にしても、全学年みんなで練習をする機会がないまま、3年生が引退していたかもしれないところで、この大会をきっかけに何日かは、全年生がそろって練習をすることができたのではないかと思います。

 

withコロナのための工夫を

今大会の実施にあたり、様々な感染症対策をとる中で、こんなことがありました。今回、いばキラTVという地元インターネットテレビ局が、決勝戦と3位決定戦を撮影することになっていました。ところが、感染症対策でチェンジエンドをしないため、手前の選手は背中しか映らないことに気づき、急遽準決勝も撮影して、背中しか映らない選手が減るようにしました。

また、審判のビニール手袋着用は良い考えだと思ったのですが、カウンターのポイントをめくるのが大変だということがわかりました。審判がポイントをめくり終えるのを、プレイヤーが待っているシーンも見られました。試合進行に支障が出るようであれば、別の一手を考えなければなりません。

今後も、与えられた環境の中で、臨機応変に大会を企画、運営していくことになります。何が起こるかわからないですが、周囲の協力を得ながら、前進していきたいと思います。」

 

【大会結果】

▼男子シングルス

準決勝

鍋島(岩瀬日大) 3-1 助川(明秀学園日立)

染谷(岩瀬日大) 3-1 向山(明秀学園日立)

決勝

鍋島 3(9,-7,9,7)1 染谷

3位決定

助川 3(7,8,8)0 向山

 

男子シングルス優勝 鍋島典(岩瀬日大)

 

▼女子シングルス

準決勝

小林(大成女子) 3-0 薗部(日立一)

鈴木(大成女子) 3-2 岡(明秀学園日立)

決勝

小林 3(9,7,9)0 鈴木

3位決定

薗部 3(5,410)0 岡

 

女子シングルス優勝 小林莉歩(大成女子)