がんばろう！卓球人！滋賀県で高校の代替大会を開催！「工夫を凝らして新しい様式に合った開催を」

新型コロナウイルスの影響により、大会の中止や延期を余儀なくされたが、徐々に再開のニュースが届きはじめている。

様々な困難の中、参加者の想いを大切に、開催にこぎつけた「滋賀県高等学校夏季体育大会」。実現推進に奔走した滋賀県高等学校体育連盟卓球専門部委員長の乾文晃先生にお話を伺った。

※取材日は、8月24日

滋賀県高等学校夏季体育大会

8月16～18日　YMITアリーナ

主催：滋賀県高等学校体育連盟

主管：滋賀県高等学校体育連盟卓球専門部

乾文晃（いぬい　ふみあき）

滋賀県高等学校体育連盟卓球専門部委員長

滋賀学園高校教員

そのまま引退となってしまう3年生のために大会を！

「4月末に県高体連から春季総体中止の決定が出たので、卓球専門部としては毎夏行っている滋賀県民体育大会を代替大会(夏季大会)として、独自に専門部で行う予定でいました。その後、5月末に県高体連から代替大会開催の通知があり、夏季大会は高体連主催として開催することができました。

例年、実施種目は団体・シングルス・ダブルスの3種目です。日本卓球協会のガイドラインにはダブルスは推奨しないと記載されていましたが、大会当日には状況が変わる可能性も考慮して、ギリギリまで3種目で準備していました。結果的には、状況は変わらなかったため団体とシングルスのみの実施となりました。

保護者からは『この時期に開催して大丈夫か』とご心配の声もありましたが、3月以降試合ができず、そのまま引退となってしまう3年生のためにもなんとか大会を開催したいという思いでした。そして開催するからには、感染症予防対策は十二分に準備して臨みました。

感染症対策で『マイボール制』を導入

当日は、入場の際の手指消毒、検温、健康状況調査書の提出、プレー以外のマスク着用は必須。ボールは『マイボール制』とし、各自が持参するようにしました。ただ、ボールの準備ができないという学校もあるので、団体戦時は本部から1チーム3球を支給しました。

審判はカウンターを使用せず指で数えるため、開会式後には数え方を統一するよう、会場全体で練習を行いました。本部はアクリル板のパーテーションで仕切り、会話を極力避けるよう、勝敗の報告は卓球台に備え付けの記録用紙に記入して提出するようにしました。

日本卓球協会のガイドラインではチェンジエンドをしないとなっていますが、実際には次々と試合が入るため、チェンジエンドをしないだけでは意味をなさないと判断し、1ゲームごとに約1分間でコートを消毒することで、チェンジエンド可としました。また、時間を計測するストップウォッチが共用物となり使用できないため、消毒をする時間(約1分間)＝ゲーム間としました。

準決勝からはライブ中継を実施。役員からは「ノウハウ得られた」

保護者観覧の希望もありましたが、無観客で実施しました。準決勝からは、卓球専門部で購入したタブレット4台を使用してライブ中継を行いました。最初、通信回線にトラブルがありましたが、後半は上手くいったと思います。これに関しては、今後も継続していきたいと思います。

大会終了後には、役員の先生方から「今大会を経験しノウハウを得ることができてよかった」という感想をいただきました。この運営＋感染症対策は、今回限りではなく今後も続けなければならないと思います。また、今後の大会開催も全てを中止するのではなく、感染症対策を徹底することで開催するという方向で積極的に実施していきたいです」

【大会結果】

▼男子学校対抗

準決勝

近江兄弟社　3-0　石山

近江　3-0　草津東

決勝

近江　3-2　近江兄弟社

×１吹原航介　2(6,-8,6,-12,-6)3　角谷颯太

○２石橋虎太郎　3(9,3,6)0　邑上和也

×３堀田健政　0(-7,-8,-6)3　川森健竜

○４長谷川息吹　3(8,-9,-9,2,2)2　土川陽大

○５堀田健政　3(7,6,-9,9)1　邑上和也