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新型コロナウイルスの影響により、大会の中止や延期を余儀なくされたが、徐々に再開のニュースが届きはじめている。
様々な困難の中、参加者の想いを大切に、開催にこぎつけた「青森県高等学校夏季卓球競技会」。実現推進に奔走した青森県高等学校体育連盟卓球専門部委員長の大山幸雄先生にお話を伺った。
※取材日は、8月11日
令和2年度青森県高等学校夏季卓球競技会
8月10日 マエダアリーナ
主催:青森県高等学校体育連盟、青森県高等学校体育連盟卓球専門部
共催:青森県教育委員会
主管:青森県高等学校体育連盟卓球専門部
大山幸雄(おおやま ゆきお)
青森県高等学校体育連盟卓球専門部委員長
八戸工業高等学校教員
3年生になんとか最後の試合を!
「インターハイ予選などが中止となりましたが、5月の時点で青森県は、代替大会は開催しないことを一度決定していました。県内でも感染者が出たり全国的にも増えていたからです。
しかし、6月になって、県内ではずいぶん緩和してきたため、県高体連も部活動や県外への遠征も許可し始めていました。そこで、もう一度会議を開いて、開催をしようと決定しました。
開催にあたり、まずは密を避けることを大前提としました。そして、春季大会、高校総体、東北選手権が中止となり、このまま引退となってしまう3年生になんとか最後に試合をしてほしいと、3年生のみで実施することを決定しました。また、通常は各地区で予選を通過したものだけが出場できる今大会ではありますが、今回は県大会をみんなに味わってほしいので、フリー参加にしました。その代わり、シングルスのみとしました。
ただし、開催時期が、就職の生徒は履歴書の作成、進学の生徒は夏期講習の真っただ中で、その合間を縫っての参加となったため、女子は14名、男子は49名と本当に少なかったのは残念でした。
徹底した感染予防のため、役員を通常の3倍に
感染予防策については、まず出入口を一ヶ所にまとめ、登録済みの人しか入場させないようにしました。保護者は2名まで、事前に参加希望書を提出。外部関係者を含め、全員にIDカードを配布し、健康チェック表を提出し所在をはっきりさせるようにしました。
競技については、JTTAのガイドラインに沿いました。卓球台の距離は、4mと書かれていましたが、さらに余裕を持って5mに広げ、審判はつけず、対戦者同士で数えるようにしました。ボールは1試合につき1球ずつ交換。選球制なので、3種類用意せねばならず、コスト面では辛いところでした。卓球台は1試合ごとに除菌を行いました。
会場は、県内トップの大きさを誇るマエダアリーナで行いましたが、3000席ある観覧席のうち、1500~2000席を使用したため、とにかく除菌作業が大変で、通常の3倍の人出が必要となりました。
除菌グッズや非接触型体温計を手に入れるのも一苦労で、開催の2週間前にやっと準備ができました。
開催に感謝。爽やかな大会に
参加した選手からは、開催してくれたことに感謝したというような声が多く届きました。また、これで卓球をやめてしまう生徒は、他校の仲間に会えるのも最後。思い出作りで記念撮影をしている光景も見られました。
試合の雰囲気も本大会の予選ではないことも起因している思いますが、いつもみたいな殺気立った雰囲気ではなく、感謝の気持ちがこもった和やかで爽やかな大会になりました。楽しそうに試合をしていたのが、すごくよかったと思います」
【大会結果】
▼男子シングルス
準決勝
瀬川(東奥学園) 3-2 大谷(青森山田)
阿部(東奥学園) 3-2 井上(東奥学園)
決勝
瀬川 3-2 阿部
左から男子シングルス優勝の瀬川、準優勝の阿部
左から、男子シングルス3位の井上、大谷
▼女子シングルス
準決勝
蛯沢(五所商) 3-0 櫛引(弘前実業)
髙橋(五所商) 3-1 舘田(五所商)
決勝
蛯沢 3-0 髙橋
左から、女子シングルス優勝の蛯沢、準優勝の髙橋
左から、女子シングルス3位の舘田、櫛引