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新型コロナウイルスの影響により、大会の中止や延期を余儀なくされたが、徐々に再開のニュースが届きはじめている。
様々な困難の中、参加者の想いを大切に、開催にこぎつけた「京都府高等学校夏季卓球大会」。実現推進に奔走した京都府高等学校体育連盟卓球専門部委員長の宮木操先生にお話を伺った。
※取材日は、8月27日
京都府高等学校選手権大会(夏期大会)
8月13日 島津アリーナ
8月18~19日 福知山市三段池公園体育館
主催:京都府高等学校体育連盟
主管:京都府高等学校体育連盟卓球専門部
宮木操(みやき みさお)
京都府高等学校体育連盟卓球専門部委員長
東山高校教員
さまざまな困難を経て開催
3月上旬に全国選抜中止が決定し、コロナ感染者が急増。7月予定の近畿大会に大阪府と兵庫県は参加できそうにないという情報が入り、なんとかそれ以外の府県だけでもと思っていた矢先、4月に緊急事態宣言が発令され、京都府も含めて予選の開催は不可能となりました。
5月の大型連休明けに、『8月末まで近畿高体連が主催する大会は全て中止する』と正式通達がありました。京都府だけでも何か大会ができないかと、役員会議を行い『ええことだから、やろう』ということになり、京都府高体連に問い合わせたところ、『さまざまな条件をクリアできればやってもいい』と内諾をいただきました。
日程は、練習不足・期末テストなどを考慮し、8月開催を目指しました。その頃になれば、他競技も中止となっていることから会場も確保しやすいという見通しで、会場担当の先生に会場確保をお願いしましたが、すべてNGだということでした。というのも、この代替大会については、卓球がいち早く動いていたのですが、他競技がキャンセルした会場を卓球に優先したとなると、あとあと困ると。権利は先約の競技団体にあるとのことで断られてしまったのです。そこで、もともと卓球が抑えている日程で調整をはかり、8月18・19日に予定していた1・2年生大会の会場を代替大会に充てることになりました。種目は、通常の3種目からJTTA『新型コロナウイルス感染症対策』ガイドラインに従い、ダブルスを除き、団体とシングルスとしました。参加資格については、最後の大会となる3年生はJTTA未登録でも可とし、当初は3年生のみにする方向でしたが、やはり1・2年にも試合をやらせてあげたいということで、全学年に切り替えました。そして、会場キャパの観点から、もう一日増やすこととなり、13日に団体戦、18・19日でシングルスを実施することになりました。
『卓球人』の協力で思い出深い大会に
高体連本部からは無観客での実施を通達されましたが、保護者の気持ちも配慮して、体育館にWi-Fiを飛ばしてライブ配信することも考えました。しかし、予算的に断念。LaboLiveさんに相談したところ『私たちも卓球人なんですよ』と、安価で協力いただくことになりました。ただ、それでも予算が厳しかったので、記念Tシャツの販売と広告協賛で予算を捻出することを高体連から承諾いただき、進めることにしました。
記念Tシャツは、よく文化祭で作るような安価なもので考えていましたが、ニッタクさんに話をしたところ、同じく『卓球人』という絆で協力していただくことになりました。
それらをすべて準備し、最終関門の6月の顧問総会に臨みました。ただ、まだコロナが終息したとは言い切れない状況ですから、反対意見が出ることも想定していましたが、終わってみれば可決満場一致でした。
大会後は、『試合があることでモチベーションがアップした』などの声が届きました。公立高校の3年生は補習の時期で参加は難しいかと懸念していましたが、予想以上の参加数で、中には『補習をやめて参加した』という選手もいました。正直、強豪校には選手人生が続く生徒もいますが、大半はこれが卓球の仕納めです。そういった生徒に卓球界は支えられています。その生徒たちのために開催できてよかったです。
LaboLiveは1回戦から全試合が生配信されましたが、全国オープンを超えるアクセス数だったそうです。また、Tシャツも皆さんの協力により400着売れました。
このような大会は3年生がクローズアップされがちですが、3年生と一緒に卓球ができる最初で最後の1・2年生にとってもいい大会になったのではないかと思います。
高体連卓球専門部の先生、協力してくださったLaboLiveさん、メーカーの皆さん、そして参加した選手たちも試合に加え、感染症対策を徹底し、全員のおかげで成功させることができました。
【大会結果】
▼男子学校対抗
準決勝
東山 3-0 洛東
龍谷大平安 3-1 福知山成美
決勝
東山 3-1 龍谷大平安
×1原大翼 1(-5,-9,7,-14)3 蒲生将吾
○2星優真 3(5,1,6)0 中村圭
○3人見航希 3(8,4,7)0 茸木優輝
○4羽鳥泰生 3(8,9,9)0 阪部嘉科
5佐藤匠海 - 矢野駿太
男子学校対抗優勝 東山
▼女子学校対抗
準決勝
龍谷大平安 3-0 洛東
福知山成美 3-0 桃山
決勝
龍谷大平安 3-2 福知山成美
×1崎山雪音 1(-9,9,-11,-6)3 大槻愛花
○2大村風葉 3(4,3,3)0 大島愛奈
○3杉永百々香 3(7,5,-12,4)1 今岡未貴
×4西坂晴日 1(-7,-10,4,-6)3 森本結海
○5足立咲希 3(5,7,6)0 長谷川美雪
女子学校対抗優勝 龍谷大平安
▼男子シングルス
準決勝
星優真(東山) 3(5,-7,6,4)1 佐藤匠海(東山)
富澤俊(東山) 3(6,9,-9,-10,10)2 芝優人(東山)
決勝
星 3(8,7,-8,11)1 富澤
男子シングルス優勝 星優真(東山)
▼女子シングルス
準決勝
大槻愛花(成美) 3(-8,5,-9,4,7)2 杉永百々香(平安)
崎山雪音(平安) 3(2,8,6)0 大村風葉(平安)
決勝
大槻 3(2,6,10)0 崎山
女子シングルス優勝 大槻愛花(福知山成美)